研究シーズ集

医療・健康・福祉

専門医の高度な現場判断を再現する 人工知能(AI)診療支援システムの開発

医学部

血液・内分泌・代謝内科研究室

医歯学系 特任准教授・医歯学系 教授

藤原 和哉・曽根 博仁 FUJIHARA Kazuya・SONE Hirohito

関連URL:
http://www.med.niigata-u.ac.jp/emh/

専門分野 生活習慣病、動脈硬化、内分泌代謝疾患、健康寿命延伸、医療ビッグデータ
キーワード 産学連携、共同研究、医療ビッグデータ、人工知能

研究の目的、概要、期待される効果

 医学医療界においても、人工知能(AI)の活用は大いに期待されており、現場実用化を向け世界中で研究がおこなわれています。しかし現在、実用化段階に入りつつあるのは、主に医療画像(X線、CT、MRI、眼底写真など)の自動診断が中心で、専門医の知識と経験に基づく高度な「医学的判断(特に複雑な治療法の選択)」については、まだ実用化に十分な結果は出ていません。
本プロジェクトでは、このような高度な専門医の判断などを機械学習させることによる診療支援ツール作成を目指しています。   例えば、その一例として、日本全国の糖尿病専門医の診療記録ビッグデータを活用した研究があります。糖尿病専門医がインスリン療法を選択した患者さんの病状をAIに機械学習させ、初期治療にインスリン療法が必要かの判断能力について、非専門医の判断能力との比較も含めて検討しました(右図)。その結果、 AIが非専門医より正確に、インスリン選択が必要である症例を判別できることを示し、非専門医が単独で方針決定せざるを得ない際の診療サポートとして、AIが役立つ可能性を明らかとしました。  本プロジェクトからは、診療の様々な状況において、機械学習を基にしたAIによる意思決定支援システムの開発が可能となることが期待されます。

機械学習の概要

研究成果の一例

   
関連する知的財産論文等

Fujihara K, Sone H, et al. Machine Learning Approach to Decision Making for Insulin Initiation in Japanese Patients With Type 2 Diabetes (JDDM 58): Model Development and Validation Study. JMIR Medical Informatics 2021; 9: e22148

アピールポイント

 実際の医療現場に還元する科学的エビデンスの構築できます。健診、介護など多岐にわたり長期間のデータベースを所有しており、迅速に共同研究を介することができます。

つながりたい分野

・データサイエンス系企業、情報・通信企業等。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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