研究シーズ集

人文社会科学

人類学の身体知を活かした異文化ワークショップ ~ 教室にフィールドが立ち上がる ~

人文学部 社会文化学プログラム

文化人類学研究室

人文社会科学系 准教授

園田 浩司 SONODA Koji

専門分野 文化人類学、アフリカ地域研究、国際理解教育、相互行為論
キーワード ロールプレイ、異文化理解、フィールドワーカーの身体、演劇と文化人類学、地域における学び

研究の目的、概要、期待される効果

 アフリカ中部カメルーンの熱帯雨林で、狩猟採集社会バカの子どもの学びや社会化に関する長期の人類学的フィールドワークをおこなってきました。現在、その経験をもとに、国内児童を対象とした文化理解ワークショップを主催しています。副代表を務める「マナラボ 環境と平和の学びデザイン」(代表:飯塚宜子/京都大学東南アジア地域研究研究所)は、地域研究者、人類学者、俳優、コーディネーターらが集う実践研究コミュニティです。研究者が世界各地で収集した民族誌資料のほか現地での貴重な体験を、グループワークやロールプレイなどに翻案し、学習者と共に追体験するワークショップを開催しています。
 参加者はロールプレイを通じて「フィールドワーカー」や「現地の生活者」といった複数のアイデンティティを少し生きてみることで、人々の生活世界を理解しますが、これは、研究者の現地フィールドワークを通じた体験と重なります。研究者は、生活者の一人としてその地域に入っていく中で、人々の生活世界を少しずつ理解していくのです。本ワークショップはこのように、人類学の知やフィールドワーカーの身体経験を手がかりに、学校教育とは異なる、世界の地域に埋め込まれた教育/学びの機会を参加者に提供しています。

   
関連する知的財産論文等

飯塚宜子・園田浩司・田中文菜・大石高典(2020)「教室にフィールドが立ち上がる アフリカ狩猟採集社会を題材とする演劇手法を用いたワークショップ」『文化人類学』85(2): 325-335.

園田浩司・飯塚宜子(2021)「文化の協働的理解 アフリカ狩猟採集社会の象狩りを題材とした即興劇の創作」『国際理解教育』27: 23-31.

アピールポイント

 本ワークショップへの関心を通じて、世界の人々の様々な生き方に触れ、学びとは何かを問い直すきっかけになるとうれしいです。
マナラボHP:http://manalabo.org/

つながりたい分野

・地域での学び場づくりについて考えてみたい方、学校教育関係者様、文化人類学の知応用に関心のある方、など


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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