ナノテクノロジー・材料
教育学部
被服学研究室
人文社会科学系 教授
中村 和吉 NAKAMURA Kazuyoshi
専門分野 | 表面・界面科学、繊維・高分子材料、コロイド科学 |
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キーワード | 両親媒性分子集合体、コロイド・界面科学、ソフトマテリアルズ、ナノサイズの繊維・粒子 |
ナノメートルからマイクロメートルサイズの粒子が媒体中に分散している状態をコロイドといいます。霧や黄砂などの気象現象や、食品、医薬品、工業製品などコロイドは私たちの身の回りに多く存在して、私たちの暮らしを豊かにしています。
私たちは「分散媒である原子や分子より少し大きい粒子」としてコロイドを考え、溶液化学の延長としてのコロイドについて研究を行っています。そして物質変化の過程をミクロな視点で明らかにすることを目指しています。
研究例として酸素ナノバブルの形成について述べます。二酸化マンガンを触媒とし、過酸化水素水を分解して酸素を発生させる反応は、小学校理科で学びますが、二酸化マンガン表面にテフロンのナノ粒子を付けておくと、発生する酸素ガスの大きさがナノサイズまで小さくなります(右図)。
本研究で形成した酸素ナノバブルは、通常の発生期酸素よりも高い反応性を持ち、色素(メチレンブルー)の分解反応では通常の3倍もの反応性がありました。
一般にナノサイズの気泡を作るには大がかりな微細化設備(機械力・電力)が必要になりますが、本研究では、テフロンナノ粒子を追加するだけで簡易に形成する方法を開発しました。
二酸化マンガン表面上に付着したテフロンナノ粒子
酸素ナノバブルの粒径分布
関連する知的財産論文等 | 液晶組成物および化粧料(2000-256132) 界面活性剤型柔軟仕上げ剤の機能発現の観察(「界面活性剤の選び方、使い方事例集」技術情報協会(2019)) ソフトキャンディーと炭酸飲料共存下における急速発泡現象の解明(新大教育学部紀要8巻2号(2015)) |
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ナノ素材に限らず、界面科学的な視点で観察できる現象であれば、分野や対象を問わず何にでも興味を持って取り組みます。
・分野にはこだわりません