研究シーズ集

医療・健康・福祉

顎顔面の器官形成メカニズムの解明 ~ 再生医療、生前診断・生前治療 ~

歯学部

口腔解剖分野

医歯学系 教授

大峡 淳 OHAZAMA Atsushi

関連URL:
https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~oralanatomy/

専門分野 発生生物学、進化発生、再生医療
キーワード 発生生物学、生物進化、再生医療

研究の目的、概要、期待される効果

 全ての器官は、決まった場所に、決まった数、決まった形で形成されます。我々は、目、マブタ、歯、舌、口蓋、顎骨などの様々な頭蓋顔面における器官の発生メカニズムの解明を目指しています。
 近年、幹細胞を用いた再生療法の確立が望まれていますが、幹細胞を目的器官へと誘導するメカニズムは、その器官が発生時に形成されていく機構と同一であるため、我々の研究成果は、再生療法の確立にも寄与します。
 一方、先天異常の1/3に、顎顔面の異常が観察されることが知られています。つまり、顎顔面の発生制御機構は、内外のわずかな変化にも反応するほど繊細であることを意味します。我々の研究成果は、なぜ顎顔面が他の器官に比べて特殊性を有するのか?という疑問にも対峙します。それらの知見は、先天異常の原因解明や、生前診断・生前治療の開発にもつながると考えています。
 全ての器官は、長い進化の間に、様々な形態を経て、現在に至っているため、器官の場所、数、形の決定メカニズムには、多くの進化における変化が内包します。そのため、我々の研究成果は、進化メカニズムの解明にもつながると期待しています。

ターゲットとしている器官

   
関連する知的財産論文等

Developmental Cell 6: 219-27, 2004,

Development 136: 897-903. 2009, PNAS 107: 92-7, 2010,

Nature Genetics 44: 348-51, 2012,

Hum Mol Genet 22: 1873-1885, 2013,

J Dent Res 94, 121-128, 2015,

PLos ONE 20:e0204126, 2018,

Dev Dyn 248:201-210, 2019,

J Anat, 236(2):317-324, 2020

アピールポイント

 様々な器官の場所、形、数の決定機構の解明は、再生医療の確立、先天異常の原因解明、生前診断・生前治療への寄与などの臨床面ばかりでなく、進化のメカニズムを紐解くなどの生物学の発展にもつながります。

つながりたい分野

・進化などの博物学を持つ自治体
・再生医療の確立に関わる業種
・先天異常に興味のある医療機関や業種


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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