人文社会科学
人文学部 言語文化学プログラム
日本語史研究室
専門分野 | 日本語学、日本語史、表記史、文体史、国語教育 |
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キーワード | 日本語の歴史的変遷、文体的位相、思考様式、「漢」と「和」、「書くこと」の教育 |
日本語の歴史的変遷を背景とした、日本語に特有の「ものの見方・考え方」の解明を進めています。同じ日本語の中にも、言語と文化的状況との結びつき方から、異なる言語とそれを支える異なる思考様式の存在を観察することができます。とくに、異なる言語文化共同体において漢文訓読文体と和文体とが対立的関係を見せる平安時代にはその傾向が顕著でした。
本研究では、平安・鎌倉期の日本語資料に見られる言語の位相性の把握を通じて、当該期の言語の複層性がその後の日本語の展開に及ぼした影響を解明します。大きく見れば「漢」と「和」の言語文化が複層的に存在していたこの状況は、言文一致が進み、漢字仮名交じり文が唯一の表記体として学ばれる現代では見えづらくなっています。たとえば学校教育でも、学習者の文章やものの見方・考え方の構築において、こうした日本語特有の言語/思考様式の複層性の問題に自覚的であるとは言いがたい状況があるのではないでしょうか。
歴史的変遷を背景とした言語のあり様が〈今〉を生きる私たちの言語/思考に見えざる影響を与えています。自身の言語に自覚的になるための新たな教育活動の構想への展開を考えています。
関連する知的財産論文等 | 池田証寿,磯貝淳一 他(2020)『高山寺経蔵の形成と伝承』汲古書院 鈴木恵,磯貝淳一,田中宏幸,松崎正治,森美智代(2019)『学びのプロセスと日本語書記史を統合する学習材・カリキュラムの開発と検証』平成28~30年度科学研究費助成事業(基盤研究(B))研究成果報告書 |
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日本語の歴史も古典の授業も、他人事として学のではなく、自分が生きる意味とともに学んでいきたい。その思考を実現する研究でありたいと考えています。
・小学校、中学校、高等学校の教育研究関連分野