情報通信
創生学部
小山研究室(電波天文学)
専門分野 | 天文学、宇宙物理学、電波干渉計、画像処理 |
---|---|
キーワード | データサイエンス、ブラックホール、ジェット、VLBI、EHT、スパースモデリング |
中心部分が明るく輝く銀河の中心には巨大ブラックホールが存在すると考えられています。その強大な重力場によってガスがどのように吸い込まれるのか、またその周辺から噴出するジェットと呼ばれる細く速い流れがどのように形成されるのかを解明することを目指しています。そのために、超長基線電波干渉計(VLBI)の高い視力を活かした観測と画像化を行っています。
EHT(画像上)による観測から、銀河M87中心にある巨大ブラックホール周辺の様子が2019年4月に初めて明らかとなり、2024年1月にはその最新画像が発表されました(画像下)。2022年5月には私たちの住む天の川銀河中心にある巨大ブラックホールの画像化に成功しました。装置をアップグレードして、ブラックホール周辺の更に高解像度な画像化や動画撮影に挑んでいます。
本研究室では、EHTだけではなく、東アジアを始めとする世界中の電波望遠鏡を使ってVLBI観測を行っています。巨大ブラックホール周辺で巻き起こる高エネルギー現象の現場を観測し、最新の画像化手法を取り入れながら高解像度画像を得ることで、現象の物理過程解明に挑みます。
2018年以降はGLT他も参入しEHTは拡張を続けている(NRAO/AUI/NSF)
銀河M87中心のブラックホール画像。初撮影から1年後の観測でも、同じ直径のリング構造が明らかとなった。(EHT Collaboration)
関連する知的財産論文等 | ・EHT Collaboration, “First M87 Event Horizon Telescope Results. I.-VI.”, The Astrophysical Journal, Vol.875, L1-L6, 2019 ・EHT Collaboration, “First Sagittarius A* Event Horizon Telescope Results. I.-VI.”, The Astrophysical Journal, Vol.930, L12-L17, 2022 ・天文月報ASTRO NEWS 2019年7月号 & 2022年8月号 他 |
---|
台湾中央研究院在籍時にはグリーンランドで観測を行い、共同研究を続けています。他にも国立天文台をはじめ、アジア・欧米諸国の研究者と国際共同研究を行っています。
・画像分析や医療画像処理に関連する分野。
・高速データサンプリング、大容量データ記録、高速通信ネットワークに関連する分野。
・極地環境に関連する分野。
・天文普及。