社会基盤
農学部 流域環境学プログラム
農業水利学研究室
自然科学系 教授
吉川 夏樹 YOSHIKAWA Natsuki
専門分野 | 農業水利学、農業土木学、水理学 |
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キーワード | 水田、水害軽減対策、シミュレーション、取組み支援 |
田んぼダムとは、水田を利用した水害軽減の取組みです。水田は畦に囲まれているため、水を湛える事ができますが、管理水深以上の雨水は排水口から排除されます。そこで、排水口の穴の大きさを縮小する仕掛けを施して流出量を抑制し、大雨時に営農に支障のない範囲でできるだけ多くの雨水を水田に貯められるようにするのが田んぼダムの仕組みです(図1)。水田がもつ「水を貯める」能力を強化して、浸水被害を抑制します。例えれば、ラッシュアワーの電車の混雑を抑えるための「時差通勤」のようなもので、通勤時間を分散させれば、過度な混雑が緩和されるように、流出が速い都市域の雨水をまずは流下させて、水田地帯からの流出を遅らせることによって、一度に大量の水が河川や潟に集中することを抑えることができるのです。
当研究室では、田んぼからの流出を抑制するための装置の開発、流域単位での効果検証のためのシミュレーションモデル(図2)などに加えて、取組み普及のための支援体制に関する助言など、田んぼダムの導入から取組み支援までを研究の対象としています。
関連する知的財産論文等 | 田んぼダム実施流域における洪水緩和機能の評価(2009)農業農村工学会論文集,261,41-48 低平農業地域における内水氾濫解析モデルの開発(2011)水工学論文集,55,991-996 田んぼダムの持続性を支える施策スキーム (2016)農業農村工学会誌,84(4),271-274 |
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新潟で始まったこの取組は、近年の豪雨災害の増加傾向から、全国で注目を集めています。
・水害対策を必要とする全国の自治体