研究シーズ集

環境・エネルギー

新規無機層状化合物/色素複合体の開発と合成 ~ 光機能性材料の創生 ~

工学部 材料科学プログラム

由井研究室

自然科学系 准教授

由井 樹人 YUI Tatsuto

関連URL:
http://materials.eng.niigata-u.ac.jp/research/file/yui.pdf

専門分野 化学、光化学、層状化合物、粘土鉱物、光機能材料
キーワード 色素、発光材料、粘土鉱物、層状複水酸化物、層状半導体、近赤外応答

研究の目的、概要、期待される効果

 層状化合物は、一辺がマイクロメートル程度、厚みが1ナノメートル程度の板状無機結晶が積層した材料群です。その層間には、様々な化学物質を取り込む性質を有しており、種々の機能をもった複合体を作成することが可能です。
 我々は、有機色素や金属錯体を基本とする光学応答性の化学種と層状化合物を複合化することで、新規光機能性材料の創生を行なっています。我々が開発した材料の特性の一部について紹介します。
 溶液中での光反応は、拡散衝突現象に支配されるため、拡散値より早い反応を進行させることは極めて困難ですが、粘土化合物に色素を固定化することで、溶液の1千万倍もの反応加速が観測されました。
 有機色素は、多彩な吸収・発光特性を示しますが、通常は溶液として扱われます。無機材料は、光物性の調整が比較的困難です。両者の利点を利用した、透明薄膜状の発光材料の合成に成功しました(右上)。
 近赤外領域の光は、その特異性から、医療診断・熱線カット・不可視材料など様々な応用が期待されているエネルギー領域の光です。層状化合物中で銀ナノ粒子を成長させることで、強い近赤外応答特性を示す材料を作成しました(右下)。

   
関連する知的財産論文等

Yui, T. et al., Langmuir, 33, 3680 (2017).

Yui, T. et al., Global Challenges, 2, 1700105 (2018).

Yui, T. et al., J. Porphyrins Phthalocyanines, 11, 428 (2007).

アピールポイント

 発光・吸収分光を得意としており、上記材料以外にも分析可能です。有機合成・無機合成の両方を行なっており、光が関連すれば、多彩な材料展開が可能です。

つながりたい分野

・光機能材料(エネルギー・表示素子・医療診断・インクなどなど)が関わる開発であれば、分野は問いません。我々が考えてない分野の企業様も大歓迎です。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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