研究シーズ集

医療・健康・福祉

歯科用ケイ酸カルシウム系セメントの生体活性評価

歯学部

う蝕学分野

医歯学系 助教

枝並 直樹 EDANAMI Naoki

関連URL:
https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~restend/restend.html

専門分野 歯内療法学、生体活性材料、バイオセラミック
キーワード ケイ酸カルシウム系セメント、アパタイト形成能、組織修復、生体内評価

研究の目的、概要、期待される効果

 ポルトランドセメント(コンクリート原料のひとつ)をベースとして1990年代に開発された歯科用ケイ酸カルシウム系セメントは、今日では歯内療法(歯の根の治療)に欠かせない材料となっています。これは本材料が、歯髄あるいは歯周組織との界面で骨類似アパタイトを析出させ、組織修復を促進するという特異的な性質(生体活性)を有しているためです。ここ数年間では、治療上の操作性を改善した多数の発展製品が開発されました。しかしながら、各種の添加物が材料本来のアパタイト形成能にどのような影響を与えているるかは十分に検証されていません。そこで私たちは、各種組成の材料についてアパタイト形成能の評価を行い、どのような構成成分がセメントの生体活性を増進あるいは減退させているのかを解明することを目指して研究を進めています。
 現在は生体内あるいは模擬的生体環境において既成製品の評価を行っていますが、今後は各種組成の材料を自家調製し、構成成分によるアパタイト形成能の差異を詳細に調べていく予定です。本研究の成果は、治療効果と操作性を両立した新規ケイ酸カルシウム系セメントの開発につながると考えています。

ケイ酸カルシウム系セメントの使用方法

生体内アパタイト形成能の評価

   
関連する知的財産論文等

Belal RS. et al. Comparison of calcium and hydroxyl ion release ability and in vivo apatite-forming ability of three bioceramic-containing root canal sealers. Clin Oral Investig. 2021.

Hinata G. et al. Bioactivity and biomineralization ability of calcium silicate-based pulp-capping materials after subcutaneous implantation. Int Endod J. 2017.

アピールポイント

 これまでケイ酸カルシウム系セメントのアパタイト形成能は主に疑似体液中で評価されてきましたが、私たちは独自の動物実験モデルを構築し、生体内での評価を進めています。

つながりたい分野

・セメント・コンクリート工学に関わっている研究者・企業の方


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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