研究シーズ集

医療・健康・福祉

新規腫瘍転移促進因子Crumbs3の解析

医学部

分子病理学講座

医歯学系 助教

飯岡 英和 IIOKA Hidekazu

関連URL:
https://www.med.niigata-u.ac.jp/pa2/index.html

専門分野 分子生物学、腫瘍生物学
キーワード がん、浸潤転移、抗体

研究の目的、概要、期待される効果

(研究の目的) 
 がん細胞の特徴に注目し、早期診断や新しい治療薬の開発に繋がる知見を得ることを目標に研究を行っています。

(概要)
 Crumbs3(Crb3、クラムス3)という膜タンパク質に注目し、種々のがん細胞、組織を用いた解析を行っています。解析の過程で抗Crb3モノクローナル抗体を作成し、免疫染色やウェスタンブロット法を行うことで、特に腺癌でCrb3の発現が強いことを初めて明らかにしました。さらにCrb3ノックアウト細胞やマウスを用いた実験から、大腸腺癌の転移を促進することを明らかにしました。大腸腺癌以外の悪性腫瘍における機能についても現在解析を進めています。

(期待される効果)
 我々の研究からヒトの悪性腫瘍では転移を促進する働きを持つことが判明しました。Crb3および関連分子の解析を進めることで、新たな診断マーカーや治療薬のターゲットの発見に繋げることが期待されます。

抗Crb3抗体を用いたヒト大腸癌組織の染色例

抗Crb3抗体を用いたウェスタンブロットの例

   
関連する知的財産論文等

論文:Int J Cancer. 2019 Nov 15;145(10):2740-2753. doi: 10.1002/ijc.32336. Epub 2019 Apr 29.

アピールポイント

 FFPE組織切片の解析に適用可能な独自のCrb3抗体を取得しています。Crb3は新規の転移促進因子であり、今後さらに解析を進めることで、応用範囲が広がる可能性があります。

つながりたい分野

・抗体関連企業
・検査関連企業


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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