研究シーズ集

医療・健康・福祉

放射線治療の精度に影響を与える因子の検討

医学部 保健学科

笹本 研究室

医歯学系 教授

笹本 龍太 SASAMOTO Ryuta

関連URL:
http://www.clg.niigata-u.ac.jp/~rsasa/index.html

専門分野 放射線技術科学、放射線腫瘍学、放射線治療技術学、医学物理学
キーワード 放射線治療、治療精度

研究の目的、概要、期待される効果

 放射線治療の近年の進歩は目覚ましく、多方向から照射して腫瘍に高線量を投与する定位放射線照射(ピンポイント照射)は頭頚部のみならず体幹部にも応用され、また照射範囲内の線量分布を腫瘍の形状にフィットさせて周囲臓器の線量を低減する強度変調放射線治療(IMRT)も普及が進んでいます。これらの放射線治療を高精度に行うためには病巣ならびに正常組織に吸収される線量を正確にシミュレートすることが必要となるため、現代の放射線治療においてはコンピューター断層撮影による3次元画像データ(3D-CT)をもとにした放射線治療計画と線量分布の計算が行われています。3D-CTは体内の線量分布を正確に評価するために非常に有用ですが、撮像を行った一瞬の状態を反映しているにすぎません。近年、呼吸に伴う臓器の移動や患者さんの日々の緊張度などに起因する微妙な治療位置の誤差を把握できる画像(4D-CT)の取得と、これらの誤差要因に対応した放射線治療(呼吸同期照射、画像誘導放射線治療など)が可能になっています。本研究室ではこれらの治療を正確に行うために必要な、治療精度に影響を与える様々な要因について検討を行っています(文献1、2)。

呼吸性の臓器移動をシミュレートする動体ファントム(文献1)

呼吸同期照射における遅延時間測定条件の検討(文献1)

   
関連する知的財産論文等

文献1)新潟大学医歯学総合病院の呼吸同期システムにおけるTime Delayの検討

    新潟大学保健学雑誌 14(1): 9-15, 2017

文献2)照射位置の偶然誤差による線量分布の変化に対して照射野の形状が及ぼす影響

    新潟大学保健学雑誌 15(1): 57-65, 2018

アピールポイント

 放射線治療はがん治療の3本柱の1つです。副作用が少なく効果の高い放射線治療をより正確に実施できることに貢献できる研究を行っています。

つながりたい分野

・放射線治療に関心をお持ちの方々。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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