研究シーズ集

農・食・バイオ

画像処理・光センシング技術による 食品・農産物の品質評価・管理

農学部 食品科学プログラム

食品・農業情報工学研究室

自然科学系 准教授

元永 佳孝 MOTONAGA, Yoshitaka

専門分野 農業情報工学
キーワード 色彩画像処理、色彩解析、形状解析、果実カラーチャート、近赤外分光、中赤外分光

研究の目的、概要、期待される効果

 食品・農産物の品質の主要な因子に、色、形、食味、香り、食感がありますが、これらはいずれも人間の五感によって評価されます。そのため、評価者の差異など客観性に欠ける、数量化が難しいなどの問題があります。

 果実カラーチャートでは、色彩画像処理により果実の色の変化を色空間での推移と捉え、解析することで、果色変化モデルを構築しています。また、果実の形状解析では、大きさによらない、形だけの情報を用いて、多様な形状の果実の標準形状を算出し、果実チャートに適用しています。

 この果実カラーチャートは定量的に扱うことが難しい、果実の追熟進度の評価基準となっています。また、近赤外分光、中赤外分光を用いて、成熟過程での果実の内部成分の変化を解析することで、糖・有機酸成分の組成、含量の変化と成熟との関係、成熟後の品質評価などに関する研究も行っています。

 さらに、樹上での果実の生育を画像モニタリングするとともに、近赤外分光センサーで非破壊・経時計測することで、収穫適期の推定、収穫果の品質推定など、高品質な果実の栽培管理に向けた研究にも取り組んでいます。

「ル レクチエ」果実カラーチャート

「ル レクチエ」生育モニタリング

   
関連する知的財産論文等

元永佳孝, 根津潔, 鈴木剛伸, 小林一樹, 斉藤保典 (2015): 生産現場への導入を目指すブドウ(シャインマスカット)カラーチャートの試作, 農業情報研究, 24(1), 1-14.

元永佳孝: 色彩画像処理による農産物の色計測, 画像ラボ, 25(12), pp.1-7, 2014.

農業情報学会編,新スマート農業 ー進化する農業情報利用ー,農林統計出版,144-145,2019.


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