研究シーズ集

医療・健康・福祉

歯周病ペプチド医薬の研究開発

歯学部

歯周診断・再建学分野

医歯学系 教授・医歯学総合病院 講師

多部田 康一 ・野中 由香莉 TABETA Koichi・NONAKA Yukari

関連URL:
https://niigata-perio.jp/

専門分野 歯周病学、歯周治療学、免疫学
キーワード 歯周病学、フレイル、AMR、ペプチド医薬

研究の目的、概要、期待される効果

 歯周病は世界で最も感染者の多い細菌感染症であり、歯牙喪失の主要な原因です。歯周病を予防・治療することは、咀嚼機能維持による日常生活動作(食事・更衣・排泄・入浴)レベルの改善や誤嚥性肺炎の予防につながり、高齢者フレイルの予防にも有効です。我々は、コメから得られた天然ペプチドなどを材料として、どのライフステージにおいても安全かつ簡便で習慣的に利用できる口腔ケアアプリケーションの開発を目指しています。ペプチドが有する多機能性に着目し、抗菌活性や抗炎症作用など多方面から解析を行い、歯周病予防・治療への有効性について検討を行っています 。
 さらに、個々の検査・診断や症状・疾患ステージに対応する次世代型パーソナライズドペプチド医薬の開発を目指して、これらのペプチドの機能強化やドラッグデリバリーシステムの改良について研究を進めています。歯周病に有効な狭域スペクトル抗菌医薬の開発は、検査に基づいたペプチドカクテル療法などの個別医療を可能にするだけでなく、歯科治療に用いる既存抗微生物薬の使用削減につながることで世界が直面する課題である薬剤耐性(AMR)の増加に対抗する手段となることが期待されます。

   
関連する知的財産論文等

Aoki-Nonaka Y, Tabeta K. et al., A peptide derived from rice inhibits alveolar bone resorption via suppression of inflammatory cytokine production., Journal of periodontology, 90(10): 1160-1169, 2019

Matsugishi A, Aoki-Nonaka Y, et al.,. Rice peptide with amino acid substitution inhibits biofilm formation by Porphyromonas gingivalis and Fusobacterium nucleatum., Archives of oral biology, 121, 104956, 2021.

アピールポイント

 歯周病治療への臨床応用を見据えたトランスレーショナルリサーチを推進しています。付加価値機能ペプチドの歯周病以外の疾患における応用が期待されます。

つながりたい分野

・新規の口腔ケアアプリケーション、歯周病医薬開発に興味がある研究者・企業の方
・ドラッグデリバリーシステムの開発につながる技術をお持ちの研究者・企業の方


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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