研究シーズ集

情報通信

実用性の高い関数型言語SML#の研究開発

工学部 知能情報システムプログラム

プログラミング言語研究室

自然科学系 准教授

上野 雄大  UENO Katsuhiro

専門分野 プログラミング言語理論、コンパイラ実装技術、関数型言語、ソフトウェア科学
キーワード 次世代プログラミング言語、高信頼ソフトウェア開発、宣言的プログラミング

研究の目的、概要、期待される効果

 次世代の高機能・高信頼プログラミング環境の実現を目指して、プログラミング言語SML#の研究開発を推進しています。
 SML#は、関数型言語Standard MLをベースに、最新の基礎研究で得られた実用上重要な成果を取り入れて設計されている、新しい関数型言語です。SML#の最大の特徴は、従来の関数型言語では難しかった、C言語、関係データベース、外部データなど、関数型言語の外にある資源との高度な連携を実現していることです。SML#を用いることで、高水準で宣言的な記述や型理論に裏打ちされた信頼性など、従来からの関数型言語の特長はそのままに、オペレーティングシステムやデータベース、マルチコアCPUなどを活用したプログラムを書くことができます。
 ML系関数型言語は、その優れた性質から、計算機科学分野の研究者によって、定理自動証明システムなどに使用されてきました。SML#は、ML系関数型言語の適用範囲を、エンジニアによる一般のシステム開発にも広げます。それによって、ソフトウェア産業における実用システム開発の生産性・信頼性の向上に貢献すると期待されます。

   
関連する知的財産論文等

A. Ohori et al., SML# in industry: a practical ERP system development, In Proc. ICFP 2014.

K. Ueno et al., A fully concurrent garbage collector for functional programs on multicore processors, In Proc. ICFP 2016.

アピールポイント

 OSの機能やデータベースを利用しながら、手続き型でないスタイルで直截にプログラムを書くことができます。日本で開発されている日本発の関数型プログラミング言語です。

つながりたい分野

・ソフトウェアの生産性や信頼性が高い水準で求められるソフトウェア産業分野
・新しい言語を活用したソフトウェア開発環境やプログラミング技法に関する研究パートナー


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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