研究シーズ集

医療・健康・福祉

スマホの写真から判定!舌の汚れと乾燥! 〜 画像認識による舌苔と舌湿潤度の評価 〜

歯学部

包括歯科補綴学分野

医歯学系 助教・医歯学系 教授

大川 純平・堀 一浩 OKAWA Jumpei・HORI Kazuhiro

関連URL:
http://www.1hotetsu-niigata-univ.net/

専門分野 歯科補綴学、顎口腔機能学、高齢者歯科学、臨床医工学
キーワード 舌苔、舌湿潤度、口腔機能低下症、画像認識、IoT

研究の目的、概要、期待される効果

 スマートフォンで撮影されたお口の写真から、舌の範囲を自動識別し、舌の汚れや乾燥の強さを測定するシステムを構築しています。
 世界的な高齢社会を迎えた現代では、健康長寿の延伸が注目されています。しかし、お口の働きが弱くなった状態である「口腔機能低下症」は、食欲や食事量の低下を招き、要介護の原因となりうる低栄養やサルコペニア(筋肉の減少)に連鎖します。舌に付いた汚れ(舌苔)や舌の乾燥(舌湿潤度)は、口腔機能低下症の検査にも用いられ、また誤嚥性肺炎や口臭にも関連しています。しかし、その検査には専門的な知識や装置が必要です。そこで、人工知能(AI)による画像認識技術を用いて検査できないかと考えました。
 私たちは、AIに必要な学習ネットワークを構築し、お口の写真から舌の範囲を検出でき、舌苔および舌湿潤度を評価するシステムを検証してきました。スマートフォンのようなモバイル機器を用いて「誰でも・どこでも・簡単に」舌の評価が可能となるように研究を続ける予定です。また、舌の特徴を数値化することができるため、AIをアップデートすることで、様々な舌の状態を評価できるよう開発を進めていきます。

   
関連する知的財産論文等

舌状態推定装置、舌状態推定方法及びプログラム(特願2021-159436) 小野高裕、堀一浩、大川純平

Jumpei Okawa, Kazuhiro Hori,et al. : Developing tongue coating status assessment using image recognition with deep learning, Journal of Prosthodontic Research, 2023

アピールポイント

 モバイル機器により撮影された画像から、舌の範囲を自動識別し、舌の様々な特徴を数値化が可能です。学習ネットワークのアップデートにより、縦断的かつ最新の評価を提供できます。

つながりたい分野

・口腔管理を要する高齢者介護サービス分野
・オーラルケア・ヘルスケア関連企業
・アプリケーション開発や医療機器開発を行い、実用化を目指す企業


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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