医療・健康・福祉
歯学部
顎顔面口腔外科学分野
専門分野 | 口腔外科学、臨床腫瘍学、腫瘍免疫学、分子生物学 |
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キーワード | 口腔がん、免疫療法、骨髄球系免疫抑制性細胞、バイオマーカー、新規治療法開発 |
がん免疫療法は、第4のがん治療法として近年大きな進歩を遂げ、特に免疫チェックポイント阻害薬の登場は、がん治療において革新的な変化をもたらしました。
口腔がんは、発生する部位の解剖学的特徴から、外科治療によっては咀嚼や嚥下、構音などの重要な口腔機能が大きく損なわれることもしばしばです。そのため、口腔がん治療においては、がんの根治性に加え、患者さんの口腔機能をいかに維持するかが治療上重要な課題であり、口腔の機能温存に資する新たな治療法として、がん免疫療法に大きな期待が寄せられています。しかし、口腔がんに対する免疫療法薬の効果は未だ30%未満であり、多くの患者さんは何等かの原因によって免疫療法の効果が期待できない状況にあります。そこで現在、口腔がんに対する免疫療法効果を最大限に引き出す治療法の開発を目指し、免疫療法の効果に影響を与えるバイオマーカーの探索研究を行っております。
口腔がんの患者さんでは、がん免疫療法中に血液中の好中球が著しく増加する場合があり、そのような患者さんでは免疫療法の効果がきわめて悪いことをしばしば経験します。現在行っている研究は、これら担がん宿主で増加する骨髄球系細胞の特性解析による治療標的化の研究で、実際の患者さん血液サンプルを用いた免疫プロファイル解析に加え、老齢の口腔がんマウスモデルを用いた免疫学的解析を行っております。
関連する知的財産論文等 | Sakurai K et al, Oral Dis 2020. 26. 745-755. Moniruzzaman R et al. Cancer lett. 2019. 451.58-67. Moniruzzaman R et al. 2018. Free Radic Biol Med. 129. 537-547. Sekido K et al. Oral Oncol 2019. 99. 104462. Tachinami H et al. Oral Oncol 2019. 91. 21-28. Fuse H et al. Oral Oncol 2016. 59. 20-29. |
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本研究の独創性と新規性は、老齢の口腔がんマウスモデルを用いた前臨床研究であり、実際のがんの患者さんに効果が期待できそうな新規治療薬などの検証実験が可能です。
・創薬研究、データサイエンス、ゲノム工学など、あらゆる分野とのコラボレーションを模索しております。