研究シーズ集

農・食・バイオ

集落調査に基づく地域農業の担い手に関する研究

農学部 生物資源科学プログラム

氷見研究室

自然科学系 助教

氷見 理 HIMI Makoto

関連URL:
https://www.agr.niigata-u.ac.jp/teachers/2771

専門分野 農業経済学、農業構造論、地域労働市場論
キーワード 農業構造、地域労働市場、担い手、農地保全、集落調査

研究の目的、概要、期待される効果

 農業生産の担い手には兼業農家、専業農家、法人経営、集落営農など多様な形態がありますが、それらはランダムに展開しているわけではありません。時期的・地域的に一定の傾向が見られます。例えば、西日本では早い時期から集落営農が展開してきたのに対して、東日本では個別の専業農家が厚みを持って存在しています。このような違いはどうして生じるのでしょうか?当研究室では農業が他産業との間で労働力を巡る競争を行なっているという認識から、農家を取り巻く労働市場に着目して担い手のあり方を検討しています。
 これまで、農外産業が高い就業条件を用意しているために農業は労働力を確保できず、離農が進み農業は衰退してしまうと考えられてきました。しかし、今日の労働市場では雇用劣化が進み就業条件は悪化しています。こうした中で、一方では雇用劣化を機に雇用労働力を用いる農業経営が成長しています。他方では離農した元農家の世帯員がグループを結成し、遊休農地を活用した農業生産に取り組み、追加所得稼得の機会をつくる動きが出現しています。このような農業生産現場における最新の動向に着目し、地域の実態に合った農業の再生・発展への道筋を提示するために研究に取り組んでいます。

   
関連する知的財産論文等

「雇用劣化進行下における農地維持の担い手:長野県宮田村を事例として」『農業問題研究』53(1),1-11,2021年

The Farm-type TMR Center as a Regional Farming System in Hokkaido, Japan Agricultural Research Quarterly ,55(1)1-4,2021

「雇用劣化地域における農業構造と雇用型法人経営:長野県中川村を対象として」『農業経済研究』92(1),1-15,2020年

アピールポイント

 集落調査により地域の実態把握に努めます。教育・研究過程と連携した交流の促進による関係人口の創出・拡大として位置付けていただくことも可能です。

つながりたい分野

・自治体農業関連部署
・農協等の農業団体
・集落組織等の住民団体
・農業生産者


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

トップへ戻る