研究シーズ集

社会基盤

農村伝承文化に着目した農村の良さの発信 ~ 山古志のリアルとデジタルのむらづくりを通して ~

農学部 流域環境学プログラム

農村計画学研究室

自然科学系 准教授

坂田 寧代 SAKATA Yasuyo

専門分野 農村計画学、農業水利学
キーワード 牛の角突き、錦鯉、農村伝承文化、アイデンティティ、農村の良さ

研究の目的、概要、期待される効果

 新潟県長岡市山古志には、古くから伝わる「牛の角突き」のほか、山古志が発祥で今では世界中に輸出されている錦鯉があります。また、集落で継承されてきた「さいの神」(小正月に無病息災を願って行われる)やお盆の祭礼などの集落行事という農村伝承文化もあります。
 2004年新潟県中越地震で大きな被害を受けましたが、こうした農村伝承文化を継続することで心の支えを得て力強く復興を遂げました。地震前におよそ2,200名いた人口は、地震後やむを得ず転出した社会減や、帰村を果たした方々に高齢者が多かったことによる自然減によって、2022年時点ではおよそ800名となりました。
 しかし、若い世代を中心に「山古志で自分らしく暮らす」を志向する「小さな山古志楽舎」、まちの人も行事を楽しむ「山古志木籠ふるさと会」、デジタル田園都市を目指すNishikigoi NFTの取組みなど、山古志以外の世界中の方々とつながり、山古志の暮らし、景観、伝統文化などを発信し、山古志のアイデンティティを継承していこうとしています。
 当研究室では、農村伝承文化に着目し、リアルとデジタルのむらづくりをみることで、人々のつながりや温かさ、農村の良さを発信していきたいと考えています。

   
関連する知的財産論文等

コロナ禍に山古志への移住で考えた農業農村整備(2022)農業農村工学会誌,90(4),15-18.

農村伝承文化を通じた災害復興における社会集団の編成(2019)農業農村工学会論文集,308,I_99-I_104.

中越地域における養鯉池の立地変遷と水利用技術(2011)農業農村工学会論文集,276,37-44.

アピールポイント

 山古志の取組みを通し、中山間地域の果たす役割を発信し、集会所や交流施設、道路などの中山間地域の社会基盤の重要性を発信したいと考えています。

つながりたい分野

・高齢者福祉の関係機関
・障害者福祉の関係機関
・中山間地域の小中学校


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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