研究シーズ集

医療・健康・福祉

超解像度顕微鏡でミクロの動きを探る ~ 神経成長の新たな機構の解明 ~

医学部

神経生化学研究室

医歯学系 教授・医歯学系 講師

五十嵐 道弘・野住 素広 IGARASHI Michihiro・NOZUMI Motohiro

関連URL:
https://www.med.niigata-u.ac.jp/bc2/index.html

専門分野 神経生化学、生化学、分子細胞生物学、分子神経科学、バイオイメージング
キーワード 超解像度顕微鏡、ライブイメージング、蛍光タンパク質、成長円錐

研究の目的、概要、期待される効果

(目的)神経細胞は発達期に突起を伸ばし、運動性に富んだ先端部分である成長円錐が、標的まで化学的な分子認識を行い、移動して標的を認識すると脳の機能的構成単位であるシナプスを形成します。成長円錐は神経再生の際にも形成が必須であるが、そのメカニズムは分かっていない点が多く、神経再生の研究に障害となっています。成長円錐は小さいので、その中に分子もぎっしりと詰まっているため、通常の顕微鏡では分子の動きを正確に捉えられません。そこで特殊に識別能の高い超解像度顕微鏡で観察を行いました。

(概要)超解像度顕微鏡では200nmの光学顕微鏡の2点識別能を超えた、接近した範囲を解析できました。その結果、新しい成長円錐内の分子の動きを複数見出すことができ、分子の運動と神経の成長の関連性を解析できました。

(期待される効果)超解像度顕微鏡を使いこなした研究はまだまだ少なく、小さいものを見ることだけに使っていますが、密な分布をするもの、3次元的に可視化して動的な解析を行うもの、など多様な応用ができ、生物材料の微細可視化ができます。

   
関連する知的財産論文等

Nozumi, Igarashi et al.: Cell Rep 18: 2203 [17]

Igarashi, Nozumi et al.: J Neurosci 38: 9357 [18]

Hou, Nozumi, Igarashi et al.: Front Cell Dev Biol 9: 660349 [21]

アピールポイント

 超解像度観察は顕微鏡さえあればできるものではなく、その観察技術に習熟することが必要であり、当教室ではその技術を有しています。

つながりたい分野

・既に製薬企業1社と超解像顕微鏡を用いた共同研究を行っているが、超解像イメージングに興味のある企業と連携したいです。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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