研究シーズ集

医療・健康・福祉

認知症発症に関わる異常たんぱく質の可視化 ~ 認知症の診断・治療・予防法開発へ向けて ~

脳研究所 統合脳機能センター

臨床機能脳神経学分野

脳研究所 教授・准教務・助教・客員研究員・客員研究員

島田 斉・村上 佳裕・畠山 公大・木村 篤史・星合 愛 SHIMADA Hitoshi・MURAKAMI Yoshihiro・HATAKEYAMA Masahiro・KIMURA Atsushi・HOSHIAI Megumi

関連URL:
https://www.bri.niigata-u.ac.jp/field/cihbs_fnn/index.html

専門分野 脳神経内科、神経科学、神経機能画像学、核医学、脳病態イメージング
キーワード 認知症、イメージング、陽電子放射断層撮像法(PET)、タウ、アミロイド

研究の目的、概要、期待される効果

 人口高齢化を背景に、高齢者に多いアルツハイマー病などの認知症は右肩上がりに増え続けており、健康長寿社会の実現に向けてその対策は喫緊の課題です。認知症患者さんの脳内にはさまざまな異常たんぱく質が蓄積し、これが認知症発症に密接に関与すると疑われています。しかし、これらの異常たんぱく質は、病院で用いられるCTやMRIには写らないため、病気の診断や治療薬開発は非常に困難でした。
 近年、陽電子放射断層撮像法(PET)を用いることで、これらの異常たんぱく質を可視化することが可能となりました。私たちは世界でも稀有な、多様な認知症におけるタウたんぱく病変を可視化する技術を有しており、超高磁場MRIを用いた脳環境評価技術や、血液などの体液バイオマーカーと組み合わせることで、認知症などの脳疾患発症メカニズムの解明や、その早期診断・治療・予防法の開発につながる研究を行っています。
 今後は企業や地域と連携し、簡便な認知症発症リスク予測法の開発と、これを応用した次世代型認知症健診の実現、運動介入や食環境の見直しなどによる認知症予防効果の実証などにも取り組んでいきたいと考えています。

   
関連する知的財産論文等

Tagai K, et al. High-Contrast In Vivo Imaging of Tau Pathologies in Alzheimer‘s and Non-Alzheimer’s Disease Tauopathies. Neuron. 2021;109(1):42-58.e8.

PCT特許出願 PCT/JP2012/83286 ほか.

アピールポイント

 世界的にも稀有な画像技術と、脳研究所が誇る包括的な脳評価技術を組み合わせた、国際的競争力を持った研究を推進可能です。これまで大・小企業との産学連携実績もございます。

つながりたい分野

・健康長寿社会の実現や、認知症予防に関連する事業を推進される自治体や企業のみなさま。
・認知症などの神経変性疾患患者さんをご紹介いただける医療機関の先生方。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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