研究シーズ集

研究の目的、概要、期待される効果

　技術の加速度的な進歩と知識が複雑化する現代社会において、企業内だけで技術・知識を継続的に更新していくことが困難になっています。また、とくに日本企業においては労働生産性の低さが問題になっています。そうしたなかで、外部組織と協働は必要不可欠で、地域全体でも協働によって構築されるネットワークは、地域の資産として重要な役割を果たすと考えられています。
　本研究は、株式会社東京商工リサーチが企業を対象にした仕入先と販売先企業に関するデータを用い、燕市と三条市の製造業企業が有する企業間取引関係の特徴を明らかにするとともに、企業間取引関係が企業のパフォーマンスに与える影響を明らかにする研究です。現在までに行った研究により、プラスティック製品製造業において、企業間取引が多いほど労働生産性が高いことが明らかになっています。
　本研究は、アジア連携研究センターの研究プロジェクトの１つである「中小企業ナレッジネットワーク」での共同研究の１つです。現在、燕市と三条市における中心産業である金属製品製造業を対象として分析を行っています。この研究アプローチは、企業だけでなく、さまざまなネットワークへの応用可能性があると考えています。