研究シーズ集

環境・エネルギー

高分子フィルムの電気抵抗率に及ぼす吸水の影響 ~ バイオプラスチックの応用を目指して ~

工学部 材料科学プログラム

三俣研究室

自然科学系 准教授

三俣 哲 MITSUMATA Tetsu

関連URL:
http://mitsumat.eng.niigata-u.ac.jp/index.html

専門分野 高分子物性、バイオプラスチック、天然高分子、刺激応答性材料、電磁気物性
キーワード スーパーエンプラ、力学強度、耐熱性、電気絶縁性、耐薬品性

研究の目的、概要、期待される効果

 石油などの枯渇する化石資源を使わないために再生可能な生物資源から作られる高分子材料、バイオベースポリマーの開発は必要不可欠です。 バイオプラスチックにはトウモロコシ由来のポリ乳酸などがよく知られていますが、耐熱性に乏しいため応用範囲が限られています。
 当研究室では、北陸先端大の金子先生、筑波大の高谷先生、神戸大の川口先生と共同で耐熱性に優れたバイオプラスチックの研究を進めています。このプラスチックはガラス転移温度が350℃以上と高いこと、透明性が高いことが特徴です。
 当研究室では電気抵抗率測定、絶縁破壊電圧測定によりこのプラスチックの電気絶縁性を評価しています。バイオで得られたプラスチック(バイオポリイミド)が石油由来のものと同程度の高い電気絶縁性を示すことを世界で初めて示しました。透明性が石油由来のポリイミドよりも高いため、電気絶縁性、耐熱性に優れたバイオポリイミドはフレキシブル太陽電池やディスプレイへの応用が期待されています。バイオポリイミドにITOの導電層を付与し、高温熱処理することで表面抵抗104Ω/□の電極が得られています。

   
関連する知的財産論文等

・Stepwise copolymerization of polybenzimidazole for a low dielectric constant and ultrahigh heat resistance RSC Advanes, 12(19), 11885-11895 (2022)

・Orientation Analysis of Polymer Chains in Optically Transparent Biopolyimides Having Rigid and Bending Backbones Chemistryselect, 6(25), 6525-6532 (2021)

アピールポイント

 環境負荷の小さい高分子材料の開発、高効率な応用材料の開発を目指しています。材料そのものの持つ特性を活かすこと、材料の複合化により新たな物性を付与することに挑戦している。

つながりたい分野

・新規バイオプラスチックの開発分野
・バイオプラスチックの応用分野


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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