研究シーズ集

地域課題

住居・集落・町並みのフィールドワークにもとづく分析

工学部 建築学プログラム

建築計画研究室

自然科学系 准教授

黒野 弘靖 KURONO Hiroyasu

関連URL:
https://researchers.adm.niigata-u.ac.jp/html/333_ja.html

専門分野 建築計画、住居論
キーワード 住居、住人、作り手、集落、町並み、固有価値

研究の目的、概要、期待される効果

 建築には、衣・食・住の住として、住人のくらしに関わる側面や、作り手の思いに関わる側面があります。これは、建築が住人や利用者に愛着を持たれ長持ちしていくうえでも、町が個性を持つうえでも大切です。建築学の中で、この人に関わる側面を扱う分野が建築計画です。
 この一つの例として、新潟県の雁木があります。各戸が住宅前面に庇を出し、各戸が道路沿いに並びをなすことにより通り道となったものを指しています(右上)。機械除雪が始まる前は、住人が雁木にはたらきかけ、3種類の雪の通路をつくっていたとわかりました。
 1963年1月の写真には、通りの2階庇の高さに、四角柱の堆雪が写っています(右中)。堆雪下方は雁木の屋根雪を住人が降ろしたもの、上方は主屋屋根雪を下ろし、木鋤を使い四角柱にしたものでした。向かい合う住戸が道路上に堆雪するため、道路中央に作業のための隙間ができました。各戸は並びをなすため、中央の隙間は連続しました。雪の隙間の床は踏み固められ橇を通すことができました(右下)。この橇ミチは、物資運搬のほか、消防ポンプを橇に積み替え、雁木下の防火水槽につなぎ、消防にも使われていました。住人が雁木を大切にする理由の一つがわかりました。

   
関連する知的財産論文等

アピールポイント

 地域の住人の方々と固有の価値を確認し、行政の方へ伝えていくことができます。

つながりたい分野

・まちの個性を継承し、住人の生活の質の向上につなげることを検討している市町村。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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