研究シーズ集

環境・エネルギー

水を分離媒体とするガス分離法の開発 ~ ガスハイドレート利用技術 ~

工学部 化学システム工学プログラム

分離工学研究室

自然科学系 准教授

多島 秀男 TAJIMA Hideo

関連URL:
https://researchers.adm.niigata-u.ac.jp/html/693_ja.html

専門分野 分離工学、化学工学、反応工学、温室効果ガス削減・回収、金属イオン除去・回収
キーワード ガスハイドレート、固体形成、相分離、分離精製

研究の目的、概要、期待される効果

 ガスハイドレートとは、水とガスからできる氷状の固体結晶です。水と天然ガスからできている「メタンハイドレート」はその一例としてよく知られています。分離媒体となるケージは水でできていて再利用でき,副生成物が発生しません。他の分離法の前処理法としてハイブリット化し活用することも検討されています。また、スラリーを熱媒体として空調設備に利用する例もあります。
 当研究室では、環境負荷の低減と省エネルギーを両立した循環型の社会を目指して,ガスハイドレート生成を利用した温室効果ガス分離技術の構築と性能向上に向けて,平衡論による基礎研究から流動性解析,分離装置開発まで、幅広く研究を行っています。
 相平衡では,ガス濃度や吸収ガス量の理論的計算とともに,実験的な検証によって操作条件の可能性を探っています。流動特性解析では,その流動様式や粘性評価からどのように流すべきかを調べます。装置開発では,気液接触を促進できる静止撹拌器を利用したハイドレート生成装置を製作し,ガス分離性能を化学工学的に調査しています。
 これらの結果は,様々なガスハイドレート利用技術(CO2隔離,ガス貯蔵,淡水化,蓄熱媒体など)の発展にも寄与できると期待されます。

   
関連する知的財産論文等

R. Ezure et al. Sep. Purif. Technol. 2023 Vol.305, p.122441. DOI: 10.1016/j.seppur.2022.122441

R. Ezure et al. Chem. Eng. Res. Design 2020, Vol.156, p.131. DOI: 10.1016/j.cherd.2020.01.031

H. Tajima et al. Chem. Eng. Res. Design 2018, Vol.134, p.497. DOI: 10.1016/j.cherd.2018.04.030

アピールポイント

 ガスハイドレートの様々な利用技術だけでなく,固体形成や相分離に関して対応可能です。上記の研究に限らず、様々な分離対象に興味を持っています。

つながりたい分野

・ガスハイドレートスラリーの利用に興味がある企業や団体など
・分離技術を相談したい企業や団体など


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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