研究シーズ集

環境・エネルギー

植物やバイオ界面活性剤を用いた土壌改善法の検討

工学部 化学システム工学プログラム

狩野研究室

自然科学系 准教授

狩野 直樹 KANO Naoki

関連URL:
http://www.eng.niigata-u.ac.jp/~chem/

専門分野 環境保全・修復、資源回収、環境動態解析、環境分析、分析化学、放射化学
キーワード ファイトレメディエーション、バイオ界面活性剤、土壌改良、重金属除去

研究の目的、概要、期待される効果

 有害物質による環境汚染のなかで、低濃度であるものの広範囲にわたって蓄積されるため、新たな社会的被害が発生するケースがあります。このような環境汚染の解決方法の一つとして、当研究室では、植物(ファイトレメディエーション)やバイオ界面活性剤を利用して、土壌改善を行う手法の開発を検討をしています。
 ファイトレメディエーションとは、植物を利用して環境中から汚染物質を除去、あるいは無害化する技術です。根や葉からの物質吸収、体内における代謝や蒸散などの植物の生理機能を利用しているため、環境にやさしい技術であると言えます。
植物の種類や育成条件の検討、キレート剤の添加による除去率の向上等の金属除去のための基礎研究を行っています。
 バイオ界面活性剤は、動物、植物及び微生物から生成される界面活性剤であり、合成界面活性剤と同等の性能を持っています。また、生分解性で毒性がない、pHや温度の影響も受けにくい、環境にやさしいという特徴があります。当研究室では、サポニンやタンニン酸等を用いて、土壌中の重金属除去に及ぼす役割を研究しています。
 これらの研究は、汚染物質除去のみならず、レアメタル等の資源回収への応用も期待されます。

人工気象器内における植物育成

サポニンを用いた土壌中の重金属処理(カラム法)

   
関連する知的財産論文等

L. Gao, N. Kano, Y. Sato , C. Li, S. Zhang, H. Imaizumi (2012) : Bioinorg. Chem. Appl. Vol. 2012, Article ID 173819, 12Pages (doi:10.1155/2012/173819)

Kano, N., Hori, T., Zhang, H., Miyamoto, N., David, E. V. A., Mishima, K.; Appl. Sci. 2021, 11, 1557, 18 pages, doi:10.3390/app11041557

アピールポイント

 環境にやさしく低コストな手法による土壌や水環境の浄化技術の確立を目指しています。また、汚染物質の除去のみならず、資源回収につながるための基礎研究も行っています。

つながりたい分野

・環境浄化,資源回収,リサイクルなどを行う企業,自治体


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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