研究シーズ集

人文社会科学

子どもと成人の健康回復維持につながる行動変容 ~認知行動療法を応用して~

教育学部

行動変容論研究室

人文社会科学系 教授

神村 栄一 KAMIMURA Eiichi

専門分野 臨床心理学、教育相談、カウンセリング、認知行動療法、臨床行動分析、ストレスコーピング
キーワード 不安症、強迫症、衝動制御困難、行動嗜癖、不登校、ひきこもり、集団不適応、習癖

研究の目的、概要、期待される効果

「こころの健康」に関するリテラシーを、ライフステージに応じて正しく身につけてもらうことは、本人と家族の生活の質を大きく左右します。
 例えば不登校や若者のひきこもり、青年期以降のこころのトラブルについては、それなりのリスク要因があるようです.それらを適切にアセスメントし、生じ得る不調について知識を持ち予防に心がけること、万一、不調となった場合には、効果的な改善回復につながる適切なサービスを主体的に受けることが求められます。
 こころの健康にかかわるさまざまな苦痛や困難を行動科学をベースとして分析した上で長期的なメリットをもたらす介入を提供するための技術が認知行動療法であり、応用行動分析です。
 不安症や強迫症、衝動制御の問題は、「回避したいという強い衝動のため、こだわりをひきずってしまう」こころのトラブルであるという点で共通しています。過剰に脅威と認知してしまうこと、課題解決の効率を低下させるような確認や儀式的行為の繰り返し、睡眠を中心とした生活リズムの障害、そしてギャンブル、ゲームやネットへの嗜癖などは、行動科学の原理に基づいて変容させることができます。そのような技法の精度の向上にむけて、実践研究を展開しています。

教職大学院院生と新潟県内教員、相談員の合同事例検討

左)不登校ひきこもりについて著書、右)ギャンブル障害について

   
関連する知的財産論文等

『不登校・ひきこもりのための行動活性化』(単著、金剛出版、2019)

『学校でフル活用する認知行動療法』(単著、遠見書房、2015)

『中1ギャップ:新潟から広まった教育の実践;ブックレット新潟大学65』(共著、新潟日報事業社、2015)

アピールポイント

 行動科学(実証的心理学)の技術に基づいてこころのトラブルを評価、変容する方策の、応用ないし開発が期待されている領域において、お役に立てることがあるかもしれません。

つながりたい分野

 医療や保健、福祉や教育の領域が中心ですが、子どもから大人の、なかなか変わりにくい生活習慣がかかわる問題に科学的に取り組もうとお考えのすべての方々、および分野に。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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