研究シーズ集

人文社会科学

近代家族概念はどのように変容しているか

教育学部

法律学・政治学研究室

人文社会科学系 准教授

小泉 明子 KOIZUMI Akiko

専門分野 法学、法社会学、社会学、ジェンダー、憲法
キーワード 近代家族概念、家族の価値、LGBT、同性婚、夫婦別姓

研究の目的、概要、期待される効果

 近代家族概念(異性婚夫婦とその子からなる家族)が法および政策にどのような影響を与えているか、また家族概念がどのように変容しているかについて研究しています。私領域として情緒的に語られがちな家族ですが、特に近代以降国民国家化に伴い、家族は国力の基盤として政治、法政策の対象として政治に組み込まれてきました。家族概念をめぐり、どのように法政策が動いているかが主たる研究関心です。
 これまで、アメリカ合衆国を対象に、性的マイノリティである同性愛者たちが同性婚を求める権利運動について研究してきました。同性婚を認める国は2022年現在世界で32カ国となり、アメリカでも2015年に認められています。しかし、同性婚は伝統的家族概念や家族の価値を壊すとして、保守派から様々なバックラッシュが生じました。これらのバックラッシュがどのようなものであったか、その中で近代家族イデオロギーがどのように用いられてきたかについて研究してきました。
 最近は、近代家族概念とその規範性がいかに人々の行動を規定し、時には息苦しくさせているかに興味があります。子どもの権利にも興味があり、ゼミなどで扱っています。

アメリカで購入した性的マイノリティ関連資料など

サンフランシスコ、ピンクトライアングルパークにて。

   
関連する知的財産論文等

小泉 明子『同性婚論争―「家族」をめぐるアメリカの文化戦争』慶應大学出版会,2020年.

アピールポイント

 近代家族概念とその変容を通じて社会をどう把握していくか、また性的マイノリティと言われる方々の法的、社会的包摂をどう考えていくかが重要だと思っています。

つながりたい分野

・性的マイノリティやジェンダーステロタイプ改善に意欲的であったり、生きにくい日本の社会構造に関心をお持ちの学校、企業、自治体、NPOなど。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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