研究シーズ集

人文社会科学

医療アクセス、医療の質の確保、創薬・医薬品安定供給、医療費抑制の調整 ~ 日本とドイツの比較法を通じて ~

法学部

田中伸至研究室

人文社会科学系 教授

田中 伸至 TANAKA, Shinji

関連URL:
https://researchmap.jp/tanakashinji

専門分野 社会保障法、医療保障法、公共政策
キーワード 公的医療保険、診療報酬、薬価、医薬品、医療の質、医療アクセス、ドイツ、新潟清酒(達人検定「金の達人」)

研究の目的、概要、期待される効果

【研究の目的】国民皆保険の下で「保険あって医療なし」は許されません。それ故、医療アクセス確保や医薬品安定供給は医療保障法の最重要課題なのですが、2025年以降の現役世代急減期には医療ニーズのピークアウトへの対応なども重なり、より難しい問題となると予想されます。また、これらの課題は、医療費の抑制・効率化と医療の質の向上との間の相克関係が顕在化するテーマです。このため、人口減少地域での医療機関の維持や医療の質の向上と両立する医療アクセス確保策、薬価基準制度における薬剤費の抑制と創薬・安定供給との調整などについて研究しているところです。
【研究の対象】日本とドイツの医療制度を対象に、その構造や特徴、歴史と課題などの比較をしなかがら研究を進めています。人口流出に直面してきたドイツの地方圏域での医療アクセス、診療報酬による地方病院の維持方策等に注目しています。最近は、日独それぞれの医薬品供給不足問題を受けて、薬価制度などの研究にも取り組んでいます。
【研究の効果】人口構造大転換の中で医療保障は重大な局面にあります。医療制度改革、診療報酬・薬価改定、地域医療に係る行政、医業経営や保険者の運営、創薬や医薬品安定供給、国民の健康に少しでも役立つ研究を心がけたいと思います。

社会保障の教科書や年鑑、学会誌、ドイツ医療制度概説書など

依頼原稿掲載の社会保障法学術誌、社会保障専門誌

   
関連する知的財産論文等

〔共著書〕『社会保障の基礎(第2版)』(東洋経済新報社、2022年)第5章

『保健医療と福祉』(中央法規、2021年)第4章第2節

『世界の病院・介護施設』(法律文化社、2020年)第2章、など

〔単著論文〕「薬価基準に関する法的分析」社会保障法研究18号(2023年)

「医療保険における財政調整法の争点」週刊社会保障3198号(2022年)

「医療保険の財政」社会保障法38巻(2022年) など

アピールポイント

専門誌での執筆のほか、一般の方々にわかりやすく医療制度の動向を解説する取組みにも参加しています。隔年刊行の『ドイツ医療保障制度に関する調査研究報告書』では、制度概説の章を担当しています。

つながりたい分野

・医療保障法に関心のある医療機関、医療職、保険者、製薬企業、医薬品卸売業の方々
・地域医療に取り組む地方公共団体の方々
・医療の制度や政策に関心のある方々


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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