研究シーズ集

医療・健康・福祉

生体情報分子としての糖鎖の構造と機能の解析 ~ バイオマーカー等の探索に利用 ~

理学部 生物学プログラム

糖鎖生物学研究室

自然科学系 教授

長束 俊治 NATSUKA Shunji

関連URL:
https://www.sc.niigata-u.ac.jp/biologyindex/natsuka/index.html

専門分野 糖鎖生物学、糖質化学、糖鎖構造解析、生化学、分子生物学
キーワード バイオマーカー、癌、ウイルス感染レセプター、幹細胞品質管理、抗体医薬品

研究の目的、概要、期待される効果

 核酸、タンパク質に続く生命の第3鎖である糖鎖の構造と機能の研究を行っています。糖鎖は情報分子であり、多様な情報を担っています。例えば、癌化などの細胞の状態変化を敏感に反映するため、バイオマーカー探索の標的として注目されています。
 糖鎖情報の解読を目指して、構造解析法の構築からはじめ、網羅的な分析すなわちグライコーム解析の手法を確立することに成功しました。現在はその手法を用いて、ヒトやマウスの糖鎖を網羅的に解析しデータベース化する糖鎖アトラスの作成と、糖鎖シーケンサーの開発研究を進めています。
 我々の糖鎖解析技術と長年の糖鎖研究による豊富な知識を活用することにより、
1)複雑で高度な技術を必要とする糖鎖解析を簡便に行うことができます。
2)核酸やタンパク質の研究と違って、まだ定まった方法論がない糖鎖研究に道筋をつけることができます。
3)糖鎖自動解析装置の開発ができます。
4)「糖鎖アトラス」を作成して、糖鎖研究の国際的主導権を握ることができます。

すべての細胞は糖鎖に覆われている

糖鎖解析のニーズと糖鎖アトラスの意義

   
関連する知的財産論文等

・Noriko Suzuki, Tatsuya Abe, Ken Hanzawa, Shunji Natsuka. Toward robust N-glycomics of various tissue samples that may contain glycans with unknown or unexpected structures. Scientific Reports, 11, 6334 (2021).

・Shunji Natsuka, et al. Improved method for drawing of a glycan map, and the first page of glycan atlas, which is a compilation of glycan maps for a whole organism. PLoS One, 9 (7) e102219 (2014).

アピールポイント

 世界トップレベルの糖鎖構造解析技術を有しています。糖ペプチドの解析も可能です。糖鎖マッピング法を用いて高感度かつ高精度に糖鎖構造の変化を探索することができます。

つながりたい分野

・検査薬や治療薬のR&Dにおいて糖鎖の解析を必要とする企業
・糖鎖分析装置を開発しようとしている企業
・糖鎖解析拠点の形成に興味を持つ自治体等


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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