研究シーズ集

医療・健康・福祉

「湯の街ゆざわの健康調査」 新潟県湯沢町における温泉入浴、食生活、身体活動とライフスタイルが健康に 与える影響の解明を目的とした湯沢町住民/健診ベースの前向きコホート研究  ~ フレイル ・介護予防の観点から~

医学部

健康増進医学講座

医歯学系 特任准教授

伊藤 由美 ITO Yumi

関連URL:
https://ja-jp.facebook.com/NUHPM

専門分野 疫学、腎臓病学
キーワード コホート研究、疫学、生活習慣病、湯沢町、地域住民、サルコペニア、入浴習慣

研究の目的、概要、期待される効果

 湯沢町のある魚沼圏域は山々に囲まれた豪雪地帯であり、多くの温泉が点在しています。魚沼圏域では脳血管疾患標準化死亡比が高く、悪性新生物の標準化死亡比は低いという特徴があります。また、湯沢町は高齢化率が30%を超える超高齢環境にありながら要介護(要支援)認定状況は比較的良好な傾向にあります。私たちは温泉等の入浴習慣などを含めた様々な環境要因と疾患との因果関係を探り、予防に役立てることを目的とし、コホート調査を行っています。ベースライン調査として2015年に、40歳以上の湯沢町民の生活習慣に関するアンケート調査と血液、尿の検体収集を行いました。使用した質問票は国立がん研究センターのJPHC-NEXT研究で使用しているものに入浴習慣に関する項目を追加したものであり、食品、嗜好品の摂取状況や運動習慣、生活環境、健康状態などの詳細な情報を得ました。現在、研究同意者3,569人の疾病発生、死亡の追跡を行っており、ベースラインから5年および10年経過した時点での生活習慣に関する再調査も行います。私たちは本研究にて得られたエビデンスを地域から世界へ発信し、疾患予防に役立て、健康寿命の延伸を目指しています。

調査方法のシェーマ

調査スケジュール

   
関連する知的財産論文等

Study Design and Baseline Profiles of Participants in the Uonuma CKD Cohort Study in Niigata, Japan. Kabasawa K, et.al: J Epidemiol 2020;30(4):170

Association Between Estimated Dietary Acid Load and Albuminuria in Japanese Adults Kabasawa K, et.al: BMC Nephrol  2019; 20: 194.

Low serum 25‐hydroxyvitamin D is associated with low grip strength in an older Japanese population Taeko Kitsu T, et.al; J Bone Miner Metab. 2020;38:198-204.

アピールポイント

 詳細な生活習慣についての情報があり、サルコペニア予防の観点から、握力測定値、血中ビタミンD濃度測定も行いました。保存生体試料から生体バイオマーカーの測定も可能です。

つながりたい分野

・地域住民の健康を支えるための施策に科学的エビデンスを必要としている自治体
・地域住民の食生活、身体活動や入浴習慣などの情報を利活用し、地域から眺めて世界の未来を拓き健康を支えるサイエンスに関心がある分野


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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