研究シーズ集

人文社会科学

母語話者が(も?)知らない現代日本語の姿 ~ 現代日本語の動態・多様性を捉える ~

教育学部

岡田祥平研究室

人文社会科学系 准教授

岡田 祥平 OKADA Shohei

関連URL:
http://www.ed.niigata-u.ac.jp/~kokugoka/okada.html

専門分野 現代日本語学、社会言語学、コーパス言語学、音声学
キーワード 現代日本語の使用・運用の実態、現代日本語の地域差・世代差・使用場面差など、「ことば/日本語の乱れ/ゆれ」

研究の目的、概要、期待される効果

 現代日本語(=現代日本社会で使用されている「日本語」)を虚心坦懐に観察すると、実に多様な姿をしていることに気付きます。そのような要因は、地域差、世代差、使用場面差などにあるものと考えられます。しかし、現代日本語を母語とする人たちの中には、こうした事実・現実に気付かず、自分の感覚や価値観に基づき、現代日本語を固定的かつ静的なものとして考えている人が少なくないように思います。「○○という言い方は間違っている」「最近の言葉は乱れている」などという発言は、固定的かつ静的に捉えているゆえに出てくるのではないかと考えています。
 私は、「現代日本語は決して固定的かつ静的なものではなく、多様でダイナミックに動いている」という立場から、社会とのかかわりも意識しつつ、現代日本語の多様性と動態とそれを捉える方法論について熟慮を重ね、現代日本語の運用の、今とこれからのあり様について考える毎日です。記述・分析・考察し、その際には、現代日本語を母語としない人々(外国から日本にやってきた人々や、日本手話を母語とする聾者など)の存在も念頭に置くよう、心がけています。なぜなら、現代日本社会は現代日本語を母語とする人々のみによって構成されているわけではないからです。

母語話者であれば、その言語について知悉しているのか?
~岡田が提案する【言語版「ジョハリの窓」】~
(岡田の関心は、現代日本語の③や④の部分≒現代日本語
の母語話者であっても「知らない」現代日本語の姿)

「セクゾン」 から 「セクゾ」 へ
~アイドルグループ「Sexy Zone」の略称の変化~
(折れ線グラフは、Twitterにおいてアイドルグループ「Sexy Zone」
の略称が「セクゾ」と表現される割合変化を示す。「セクゾン」から
 「セクゾ」への変化が僅か1年半で生じていることが読み取れる)

   
関連する知的財産論文等

・岡田祥平(2013)「Twitterを利用した新語・流行語研究の可能性―アイドルグループ「Sexy Zone」の略語を  例に―」『新潟大学教育学部研究紀要 人文・社会科学編』第6巻第1号(新潟大学教育学部)

・岡田祥平(2014)「言語版「ジョハリの窓」の提案」『ことばとくらし』第26号(新潟県ことばの会)

アピールポイント

 現代日本語に関する様々な問題について、「専門知」や「データ」に基づいた知見を求めていらっしゃる方のニーズに応えることができるかと思います。

つながりたい分野

・現代日本語に関する問題や課題、疑問(特に 現代日本語の運用や使用に関する諸問題)を抱えていらっしゃる方であれば、どのような分野 であってもお力になりたいと考えています。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

トップへ戻る