研究シーズ集

人文社会科学

分断化する世界とグローバル経済

経済科学部 経済学プログラム

溝口研究室

人文社会科学系 教授

溝口 由己 MIZOGUCHI Yuki

専門分野 中国経済論、グローバル経済論、現代資本主義分析
キーワード 反グローバル経済、米中対立、COVID-19、民主主義の危機、長期不況

研究の目的、概要、期待される効果

 行き過ぎたグローバリゼーションから国家主権回帰への揺り戻しが、2016年に特に英米で顕著におきました(英国のBrexit、米国のトランプ当選)。
 80年代以降、各国は新自由主義に基づくハイパーグローバリゼーションの要請に国内経済を適応させてきました。しかし国内の社会調整をグローバリゼーションの要請に従属させることの無理が、地盤沈下した先進中産階級のNOの声を通じて露わになりました。
 新潟大学コア・ステーション共生経済学研究センターは2016年のこうした歴史的転換に関する研究を成果として刊行しました(右上写真)。
 そして国家主権回帰が「アメリカファースト」に代表される国家エゴの形をとっているため、後退する国際秩序の下での国家間エゴの確執は、力の論理が跋扈する世界にいま帰結しています。 
 コロナ禍はこの変化を加速させ、むき出しの力の論理は、ウクライナで戦争として具現化しています。
 共生経済学研究センターはいま、「分断化する世界とグローバル経済」に関する研究プロジェクトを進めています。2024年度にその成果を刊行する予定です。

   
関連する知的財産論文等

溝口由己編著(2018)「格差で読み解くグローバル経済』ミネルヴァ書房。

溝口由己(2022)「グローバリゼーションと民主主義のジレンマを越えて」『TASC MONTHLY』No.542。

アピールポイント

 歴史的変動期に入った世界の「いま」を、政治経済学の視点から読み解いていきます。
 世界が再野蛮化するなか、オルタナティブを模索したいと考えています。

つながりたい分野

・グローバル化と民主主義のジレンマに関心のある人。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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