研究シーズ集

人文社会科学

幅広い書文化の研究 ~ 実技と理論の二面から ~

教育学部 / 経済科学部 地域リーダープログラム

書文化研究室

人文社会科学系 教授

岡村 浩 OKAMURA Hiroshi

専門分野 現代の書、実用書、新潟ゆかりの文人書画
キーワード 学校教育、文字を上手に書くコツ、手紙の書き方、芸術表現としての書、伝統表現としての書

研究の目的、概要、期待される効果

 学校現場で書写書道教育を実践できる人材が乏しくなっています。競書大会への出品を目指すばかりではなく、国語教育と重ねて文字に関する一般教養の学修のあり方の見本を示すべく、出前講義に応じています。そこでは漢字三千年の歴史、文字の成り立ちから漢字と仮名の関係、くらしで応用するために硬・毛筆の連続性についてお話をしています。
 また書の芸術性について。例えば町おこしの一環として「パフォーマンス書道」が各地で盛んになって久しく、学生への出演依頼を受けています。先人の筆蹟・古典に学ぶ研究成果は、毎年学生主催の書展で校外発表を行っています。
 もう一つ、書画伝統文化の研究について。本県には江戸期以来江戸上方から著名な文人がたくさん来越しています。中央の文化が地方にいかに伝播したか、書画・詩歌・俳諧といった幅広い世界を見渡し、実地調査に出向いております。
 その方法として一般の方と「越佐文人研究会」を組織し、年間2・3回の企画展と機関誌の発行を続けています。書画の表現への言及というよりも、作家を輩出した土壌の魅力を探り、ひいては近世以降越佐の風土を分析し、愛郷心を育むことが最終的な研究目標でしょう。

   
関連する知的財産論文等

新潟伊勢丹アートギャラリー「新春書八人展」 岡村浩 他 2023年1月

岡村浩 他 『越後西川ふるさと事典』西川地域コミュニティ協議会, 西蒲・曽根郷ゆかりの文人研究会 /編 2022年12月

岡村浩 著 『良寛と會津八一を育んだ越佐文人往来』新潟日報事業社 2021年4月

岡村浩 他 『西川郷土史考』西川地域コミュニティ協議会/編 2020年3月

岡村浩 共著『相馬御風遺墨集』糸魚川歴史民俗資料館 2010年5月

アピールポイント

 書文化を実技と理論の二面から研究する全国でも珍しい機関です。良寛と會津八一の二大文人を輩出した土地柄ゆえ、元々書活動は盛んで、この地ならではの取組の実践に努めています。

つながりたい分野

・地域を問わず学校現場、また各地郷土史研究会、掛軸や扁額を掲げる旧家、料亭割烹、など。
・模擬授業と実地調査に応じます。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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