研究シーズ集

農・食・バイオ

魚類の成長・成熟・ストレス機能評価システムの開発

佐渡自然共生科学センター

海洋生物学研究室

佐渡自然共生科学センター 教授

安東 宏徳 ANDO Hironori

関連URL:
https://www.sc.niigata-u.ac.jp/sc/sadomarine/

専門分野 生殖内分泌学、神経内分泌学、海洋生理生態学
キーワード 発生、成長、性成熟、生殖、ストレス、種苗生産、養殖、ホルモン,免疫測定法、質量分析、遺伝子発現、定量PCR

研究の目的、概要、期待される効果

 動物が成長し、性的に成熟するまでにはホルモンや成長因子、サイトカインなどの多くの生理活性分子による調節機構が関わります。また、成熟した雌雄が出会い、生殖し、受精・発生と次の世代へと繋がっていく過程でも、多くの生体分子が関わります。これらの生体分子は、相互に関連するとともに、動物が生息する環境の変化とも連動しながら、体の生理機能を調節しています。
 動物の発生、成長、性成熟、生殖やストレス機能の中枢は脳であり、視床下部から分泌されるさまざまな脳ホルモンが末梢の内分泌器官の働きを調節しています。当研究室では、これまで魚類の成長と成熟、生殖、ストレスを中心に、生理機能を調節する脳や末梢のホルモン分子の働きについて研究してきました。
 ホルモン分子の血液中濃度やそれらの遺伝子の発現量を測定することによって、動物の生理機能を知ることができます。また、ホルモン分子の量をコントロールすることによって、動物の生理機能を調節することができます。
 脳や末梢のホルモン動態解析系を確立することによって、海産魚、淡水魚の生理機能評価システムを構築し、魚類の効率的な生産、資源管理につなげます。

動物の生理機能はさまざまな脳ホルモンによって調節されている

血液中の副腎皮質ホルモン(コルチゾル)濃度は
ストレスの指標となる

   
関連する知的財産論文等

Shahjahan, Md., Kitahashi, T., Ando, H. (2017) Temperature affects sexual maturation through the control of kisspeptin, kisspeptin receptor, GnRH and GTH subunit gene expression in the grass puffer during the spawning season. General and Comparative Endocrinology. 243: 138-145.

安東宏徳. (2015) クサフグの半月周性産卵回遊行動とホルモン. 海洋と生物. 37: 569-575.

アピールポイント

 臨海実験所は、海産魚、淡水魚の飼育設備から、生理機能や遺伝子解析用の研究機器、生態、野外調査用の設備まで完備しています。海水は天然/濾過海水をかけ流しで使用できます。

つながりたい分野

・水産会社、魚類の養殖、種苗生産を行っている企業や試験研究機関
・魚類を用いて環境評価などを行っている企業など


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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