研究シーズ集

医療・健康・福祉

2型糖尿病患者に対する歯周ケアの有用性についての多角的検討

歯学部

予防歯科学分野

医歯学系 教授・医歯学系 助教

小川 祐司・皆川 久美子 OGAWA Hiroshi・MINAGAWA Kumiko

専門分野 予防歯科学、口腔保健学、口腔衛生学
キーワード 2型糖尿病、歯周治療、アデイポサイトカイン、脳梗塞、Lox-index

研究の目的、概要、期待される効果

 生活環境の変化に伴い糖尿病患者は増加してきており、糖尿病予備群と合わせて2000万人を超えています。歯周病は糖尿病の6番目の合併症であることから、糖尿病患者における歯周ケアの重要性は高いと考えられます。
 これまで医学部内分泌代謝内科と共同で、2型糖尿病患者に対して抗菌剤を併用した歯周ケアを実施し、アディポネクチンをはじめとする病態マーカーに及ぼす影響について、エビデンスを蓄積・共有してきました。
 その上で、歯科医療的見地からの貢献の可能性を学術的に解明すべく、抗菌的歯周治療による血管壁障害改善への作用メカニズムを検証しています。これらの研究によって、歯科治療が脳梗塞リスクや軽度認知障害リスクの改善へ促進的に作用する可能性について、明らかにすることを目標にしています。

   
関連する知的財産論文等

1.Effect of antimicrobial periodontal treatment and maintenance on serum adiponectin in type 2 diabetes mellitus. S.Matsumoto, H.Ogawaほか5名: J Clin Periodontol, 2009.

2.Effect of periodontal treatment on adipokines in type 2 diabetes. H.Ogawa, K Minagawaほか5名: World J Diabetes, 2014.

3.Correlation between SNP genotypes and periodontitis in Japanese type II diabetic patients: a Preliminary study. T.Damrongrungruang, H.Ogawaほか5名: Odontology, 2015.

アピールポイント

 糖尿病患者のQOLを悪化させるものの1つに、脳梗塞が挙げられます。現在、ランダム化比較試験を用いて、抗菌的歯周治療が脳梗塞リスクの指標であるLOX-indexに及ぼす影響について検討を行っています。

つながりたい分野

・糖尿病予防を積極的に推進している自治体などと共同で疫学的調査研究を行っていくことを希望します。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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