研究シーズ集

医療・健康・福祉

チタン結合タンパク質の探索と骨結合機構の解明

歯学部

生体歯科補綴学分野

医歯学総合病院 講師

秋葉 陽介 AKIBA Yosuke

専門分野 歯科補綴学、再生工学、デンタルインプラント、金属アレルギー、分子生物学
キーワード デンタルインプラント、規格化ナノ構造チタン、組織形成制御、機能性生体材料

研究の目的、概要、期待される効果

 デンタルインプラントは日本国内だけでも年間150万本が患者さんの口腔内に植立されており、広く普及した治療法です。インプラント は材料のチタンと骨が結合すると言われていますが、電子顕微鏡では20〜50nmの隙間が観察されており(図1)、その空隙にの有機質に含まれるタンパク質が骨結合成立に関わると考えられていますが、結合関連蛋白質や、結合様式などは、よくわかっていません。これまでのチタン・骨結合研究で使用されたチタンは平滑研磨面と言っても、電子顕微鏡像では非常に粗い構造をしており(図2)、チタンに接着するタンパク質の単離解析が困難でした。我々は本研究において、表面粗さ0.6nmというナノサイズレベルで平滑なチタン基板を作成し(図3)、チタン接着タンパク質の探索を行っている。現在までに候補タンパク質が複数単離されており、細胞接着促進が確認され(図4)、その他の機能についても現在解析中です。最終的にはデンタルインプラントの、チタン接着タンパク質を介した骨結合機構の解明と、インプラントの骨結合促進による長期安定した予後の達成を目指しています。

   
関連する知的財産論文等

細胞形態と成育方向と組織形成を制御するインプラントに応用可能な規格 化ナノ構造付きチタン(特願産学官56-3)

Biological reaction control using topography regulation of nanostructured titanium. (Scientific Reports,  10(1) 2438 - 2438 2020年)

アピールポイント

 最先端工学技術の応用と生命科学領域の異分野融合研究によってチタンと骨の結合に関してこれまでにない解析を実施しようとする点で新規性が高いです。

つながりたい分野

・体内埋め込み型生体材料開発に関わる医療メーカー、企業


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
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onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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