研究シーズ集

農・食・バイオ

食品の食感の改変と測定法に関する研究

農学部 食品科学プログラム

食品製造学研究室

自然科学系 助教

赤澤 隆志 AKAZAWA Takashi

専門分野 食品タンパク質科学、食品物性、健康機能性
キーワード 食感、フレーバーリリース、タンパク質、ポリフェノール、ゲル状食品

研究の目的、概要、期待される効果

 タンパク質のゲル状食品は、卵焼き、ソーセージ、かまぼこなど多岐にわたります。これらのゲル状食品の嗜好性には、食感の寄与が大きいです。私はゲル状食品の食感を改良することを目的に、タンパク質ゲルの破断強度、弾性率、保水性を向上させる物性改変剤を開発しています。これまでに、チャノキやミカン、オリーブなどの植物の葉から独自の手法で作製した抽出物に、優れた物性改変効果があることを見出してきました(図1)。これらの植物葉抽出物は、食品加工の現場で利用されている食品添加物(ポリリン酸Na、酵素製剤等)とは異なる機構で食感を改変することや、天然素材であることが特徴です。

 また、食感の新たな機器計測法の開発に取り組んでいます。一般的に食感の評価には破断強度測定法が使われていますが、この測定法ではヒトが感じる食感の違いを説明できないことがあります。当研究室では、圧縮中の食品の流れ方をイメージングすることで、食感の差を示す客観的数値が得られることを明らかにしてきました(図2)。
以上のように、食品の食感のデザインに貢献できるよう研究に取り組んでいます。

   
関連する知的財産論文等

Impact of an Olive Leaf Polyphenol 3,4-DHPEA-EDA on Physical Properties of Food Protein Gels. Akazawa et al., Journal of agricultural and food chemistry 69(47) 14250-14258 2021年

ゲル化用組成物 (特許7005003) 

アピールポイント

 廃棄物(植物葉)から食感改良剤を開発します。当研究室で開発している食感測定法は、表面が軟らかく、中心が硬いといったような複雑な食感も評価できます。

つながりたい分野

・食品開発分野
・食品評価分野


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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