
医療・健康・福祉
2025.04.24
高齢者における頭頸部の機能維持による平衡機能低下の抑制効果
歯学部 口腔生命福祉学科
口腔保健学分野

小田島 あゆ子
ODAJIMA Ayuko
医歯学系 助教

葭原 明弘
YOSHIHARA Akihiro
医歯学系 教授
- 専門分野
- 口腔保健教育、歯科衛生学
- キーワード
- 高齢者、地域疫学研究、介護予防、口腔機能、頸部機能、平衡機能
研究の目的、概要、期待される効果
高齢者における平衡機能の低下は転倒するリスクが3.2倍にも上がり、高齢者の転倒は要介護状態につながることが報告されています。高齢者の介護予防を目的とした平衡機能低下の予防対策が求められています。高齢者の平衡機能は口腔機能(歯数、咬合、口唇や舌の運動機能など)と関連することが過去の研究によって報告されています。しかし、高齢者の口腔機能が平衡機能へどのような影響を与えているかといったメカニズムはいまだに解明されていません。
本研究では歯科と理学療法の専門家が協同し、高齢者の口腔機能を含む頭頚部の機能が平衡機能に対してどのような影響を与えているかを研究しています。モーションキャプチャーや重心動揺計を用いて身体動揺の評価を、様々な口腔機能評価ツールを用いて口腔機能の評価を行います。得られた成果は地域で行われている介護予防事業の効果を裏付けるための根拠となり、高齢者の転倒予防ひいては健康寿命の延伸に繋がることが期待できます。
関連する知的財産論文等
- ・小田島あゆ子,葭原明弘,石上和男:地域在住高齢者を対象とした口腔機能訓練が与える頸部可動域の改善効果.口腔衛生会誌 72:11-17, 2022.
アピールポイント
歯科と理学療法の両分野が協同して、高齢者の平衡機能低下予防について研究しています。
つながりたい分野
- ・高齢者の健康寿命の延伸や、介護予防事業の活性化を目指す地方自治体など
- ・口腔機能評価ツールを開発する企業など
お問い合わせは新潟大学社会連携推進機構ワンストップカウンターまで
onestop@adm.niigata-u.ac.jp