電波干渉計で探る巨大ブラックホール周辺の姿

～　高解像度画像化技術の応用　～

創生学部小山研究室（電波天文学）

小山　翔子

KOYAMA　Shoko

自然科学系　助教

専門分野: 天文学、宇宙物理学、電波干渉計、画像処理

キーワード: データサイエンス、ブラックホール、ジェット、VLBI、EHT、スパースモデリング

関連URL: https://create.niigata-u.ac.jp/staff/s021/

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研究の目的、概要、期待される効果

　中心部分が明るく輝く銀河の中心には巨大ブラックホールが存在すると考えられています。その強大な重力場によってガスがどのように吸い込まれるのか、またその周辺から噴出するジェットと呼ばれる細く速い流れがどのように形成されるのかを解明することを目指しています。そのために、超長基線電波干渉計(VLBI)の高い視力を活かした観測と画像化を行っています。
　EHT(画像上)による観測から、銀河M87中心にある巨大ブラックホール周辺の様子が2019年4月に初めて明らかとなり、2024年1月にはその最新画像が発表されました(画像下)。2022年5月には私たちの住む天の川銀河中心にある巨大ブラックホールの画像化に成功しました。装置をアップグレードして、ブラックホール周辺の更に高解像度な画像化や動画撮影に挑んでいます。
　本研究室では、EHTだけではなく、東アジアを始めとする世界中の電波望遠鏡を使ってVLBI観測を行っています。巨大ブラックホール周辺で巻き起こる高エネルギー現象の現場を観測し、最新の画像化手法を取り入れながら高解像度画像を得ることで、現象の物理過程解明に挑みます。