情報通信
2025.05.15
心理要因を導入した都市避難シミュレーションの研究開発
工学部 知能情報システムプログラム
スマートライフ研究室

山﨑 達也
YAMAZAKI Tatsuya
自然科学系 教授
- 専門分野
- 情報通信工学、データ分析、センサ技術、画像処理、ユーザインタラクション
- キーワード
- 防災・減災、マルチエージェント、情報伝達、心理要因、大規模シミュレーション
研究の目的、概要、期待される効果
近年、比較的大規模な災害が起きる頻度が増えております。災害に備え、種々のシナリオを想定して有効な防災対策を検討することが、日々必要になってきています。しかしながら、防災訓練を都市部において大規模に頻繁に行うことは困難であります。そのため、コンピュータ上で避難行動を再現し、避難シミュレーションを様々なシナリオで検証する研究を進めています。
当研究室では、マルチエージェントシステム(MAS: Multi-Agent System)を用いて、避難者を模擬するエージェントに、心理学や社会学の観点から明らかにされてきた心理要因を導入し、現実に近い形でのシナリオを実装したモデルで避難効率の検証を行っています。右図に示すのは、新潟市のGIS(Geographic information System)データを入力した場合のシミュレーションモデルの一画面で、心理要因の一つである追従性の有無による発災からの経過時間と避難完了人数を示しています。
更に,避難情報の伝達方法の研究も行っており、ユニークなところでは、街中のタクシーが避難情報の発信媒体になる提案をしています。http://www.eng.niigata-u.ac.jp/~yamazaki/policy6.html
関連する知的財産論文等
- ・玉井拓之,山﨑達也,大和田泰伯,佐藤剛至,柄沢 直之,“都市避難シミュレーションにおける追従性心理の導入と遅滞リスク軽減モデル提案," 日本シミュレーション学会論文誌, Vol.10, No.1, pp.17-24, Mar. 2018.
アピールポイント
近年、計算機の性能が上がり、シミュレーションモデルの精緻化も進んで来たので、か なり現実に即した模擬実験が可能です。
つながりたい分野
- ・企業、自治体、住民の方、どなたでも防災・減殺に関心があれば是非一緒にやりましょう。防災教育にも有用だと考えています。
お問い合わせは新潟大学社会連携推進機構ワンストップカウンターまで
onestop@adm.niigata-u.ac.jp


