新潟大学 社会連携推進機構

医療・健康・福祉
2025.04.22

大規模データからの知識発見

~ コンピュータで行う生命医科学研究 ~
医学部 バイオインフォマティクス分野
奥田 修二郎
奥田 修二郎
OKUDA Shujiro
医歯学系 教授
凌 一葦
凌 一葦
LING Yiwei
医歯学系 助教
専門分野
バイオインフォマティクス、マイクロバイオーム、人工知能、データベース
キーワード
オミクス、ゲノム、深層学習、メタゲノム
関連URL
https://bioinfo.med.niigata-u.ac.jp

研究の目的、概要、期待される効果

 世界で初めて全ゲノムが解読された生物種はインフルエンザ菌で1995年でした。今では数千種を超える生物種でゲノム配列が決定・公開されています。これらの情報を使って生命医科学分野の様々な領域でゲノムワイドな研究が実施されてきています。DNA配列の情報が増えるだけでなく、RNAやタンパク質レベルでもハイスループット処理の技術革新があり、これらすべてのオミクス情報を統合的に解析する方法論の確立が求められています。本研究室では、計算機を駆使したオミクスデータからの知識抽出とその技術開発を行っています。環境中の微生物コミュニティを対象にしたメタゲノムデータの解析を実施しています。とりわけ、腸内細菌由来のメタゲノムデータは、人の健康との関わりを研究する上で非常に新しい材料と言えます。腸内環境を始め、病気と関連のある人と微生物コミュニティとの相互作用の解明を目指しています。また、がんゲノム医療に必要となるがん細胞のゲノム解析も実施しています。がん細胞の持つDNA変異を調べることで、最適治療方法を選択できるPrecision medicine(精密医療)を実現するための技術開発をしています。医療現場において今後より重要性を増すことが予想される人工知能の開発も行っています。

関連する知的財産論文等

  • ・Okuda et al. Profiling of host genetic alterations and intra-tumor microbiomes in colorectral cancer. Comput. Struct. Biotechnol. J. 19:3330-3338(2021).
  • ・Shimada et al. Histopathological characteristics and artificial intelligence for predicting tumor mutational burden-high colorectal cancer. J. Gastroenterol. 56(6):547-559(2021).

アピールポイント

情報科学はコンピュータで扱うことができるデータであればどのようなものでも解析対象になります。ヒト以外の生き物も含め、多様な研究対象のデータからの知識抽出が期待できます。

つながりたい分野

  • ・情報科学を駆使しデータサイエンスで新しい価値を発見したい企業や自治体等。
  • ・インターネットを応用し、サービスや製品を提供したい企業や自治体等。

お問い合わせは新潟大学社会連携推進機構ワンストップカウンターまで

onestop@adm.niigata-u.ac.jp
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