私達の研究室では、B型およびC型肝炎ウイルス、新型コロナウイルス、ならびに小児パレコウイルス感染症に対するウイルス学的な特性（感染・複製機構、病原性発症機構、自然免疫応答など）を明らかにする為の基礎研究を行なっています。また、それらの特性の理解から、ウイルス排除の方法論（抗ウイルス剤やワクチン開発、ゲノム編集技術の応用など）を開発することを目指しています。具体的には、B型肝炎ウイルスの感染を阻害する低分子量化合物の同定と機能解析や、C型肝炎ウイルスの持続感染やウイルス排除後に起こる肝疾患発症機序に関与する細胞内宿主因子の同定を試みています。また、小児ウイルス感染症であるヒトパレコウイルスに関するワクチン開発および創薬開発研究に関する学内共同研究を行っています。また、ウイルス感染に対する自然免疫応答の包括的な理解から、ウイルス病原性発症の理解につなげる研究を展開しています。さらに、ウイルス性及び非ウイルス性の神経変性疾患（パーキンソン病、アルツハイマー病及び筋萎縮性側索硬化症など）の発症機序解明と新たな治療法の開発を目指しています。ウイルスの増殖には感染する宿主細胞が必要であることから、ウイルス感染症の理解は細胞生物学の理解にもつながります。ウイルスと感染宿主の相互の理解から新たな研究イノベーションの創出を目指しています。詳しい研究内容や業績については、ウイルス学分野のホームページを参照してください（https://echigo-virology.org/）。

国内最大のウイルス感染症である肝炎ウイルス、新興再興感染症である新型コロナウイルス、小児パレコウイルス、ならびに神経変性疾患に対する豊富な知識及び研究資材を活用した幅広い共同イノベーション研究の展開が可能です。