医療・健康・福祉
2025.04.22
研究リソースとしての医薬品治験データの利活用
医学部
血液・内分泌・代謝内科研究室

曽根 博仁
SONE Hirohito
医歯学系 教授
- 専門分野
- 生活習慣病、動脈硬化、内分泌代謝疾患、健康寿命延伸、医療ビッグデータ
- キーワード
- 産学連携、共同研究、医療ビッグデータ、Pooled analysis
研究の目的、概要、期待される効果
医療・医学界には、膨大なビッグデータが未活用のまま眠っています。当教室ではこのようなデータを、経験豊かな専門医の知識やセンスを活かしつつ専門的解析を行い、新たな知見やエビデンスの創出に繋げる取り組みを行っています。
例えば、その一例として、糖尿病治療薬の治験データ併合解析があります。SGLT2(sodium glucose co-transporter 2)阻害薬は、血糖低下作用のみならず、体重低下作用や心血管イベント抑制作用などの作用を持ち、世界的に注目されている薬剤である一方、そのメカニズムはまだ十分に解明されていません。これまで我々は、本プロジェクトから糖尿病病態生理の新たな側面や本薬剤の新たな効果等について報告しました(右図)。
このような既存のビッグデータを、現場臨床的視点から再解析することで、臨床上重要な知見や発見が得られ、同時に糖尿病の病態解明にも資します。本プロジェクトからは、この他にも多くの重要な臨床研究テーマとエビデンスが創出されており、世界最大の患者数を有する東アジア人糖尿病の診療における重要な指針を提供するものと期待されています。
関連する知的財産論文等
- 1、Matsubayashi Y, Sone H, et al. Diabetes Metab. 2018 Mar;44:135-142.
- 2、Abe T, Sone H, et al. Diabetes Metab. 2018 Mar;44:172-174.
アピールポイント
経験豊富な臨床専門医の視点を取り入れ、既存のデータベースからも新たな知見を創出できます。健康食品等のデータに関しても医療・健康増進に応用できる可能性があり検討可能です。
つながりたい分野
- ・製薬企業、食品企業、スポーツクラブ、検診会社、その他ビッグデータを有する健康増進関連産業や自治体等。
お問い合わせは新潟大学社会連携推進機構ワンストップカウンターまで
onestop@adm.niigata-u.ac.jp


