
共通・他の領域
2025.04.22
代数多様体の双有理変形
~ 大域的な性質を保つ変形 ~
理学部 数学プログラム
橋詰研究室

橋詰 健太
HASHIZUME Kenta
自然科学系 助教
- 専門分野
- 代数幾何学、双有理幾何学
- キーワード
- 代数多様体、特異点
研究の目的、概要、期待される効果
私の研究室では「代数多様体」と呼ばれる、幾つかの多項式の解で表される図形を研究しています。例えば、高校数学で扱う2次関数、3次関数、円、楕円、双曲線などは全て代数多様体です。代数多様体を研究する分野を代数幾何学といいます。
代数幾何学において、代数多様体の大域的な情報を調べることは非常に重要ですが、与えられた代数多様体には、「特異点」と呼ばれる非常に扱いづらい点(または領域)が存在することがあります。この特異点の存在が、代数多様体の解析を困難にしています。この特異点を解消した後に、様々な性質を調べたり、あるいは特異点を残したまま研究をする手法がありますが、私の研究では主に後者を採用しています。代数多様体の大域的な性質を残しつつ、特異点をうまく扱う理論、または特異点でなくても部分的に代数多様体をうまく変形する技術(極小モデル理論と呼ばれます)の構築を行っています。この研究により、今までは特異点を解消するしか方法がない状況であっても、特異点を残したままでの新しい研究手法を提供できる可能性があります。
関連する知的財産論文等
- ・石井志保子 著:特異点入門(改訂版), 丸善出版
アピールポイント
多項式を用いて表現される図形についての研究を行っています。数学の深い理論を用いて、与えられた図形をより考察しやすいものに変形することが可能です。
つながりたい分野
- ・研究に代数多様体の解析が必要な分野
- ・代数幾何学、より広く、数学に興味のある方々であればどなたでも歓迎いたします。
お問い合わせは新潟大学社会連携推進機構ワンストップカウンターまで
onestop@adm.niigata-u.ac.jp