研究シーズ集

社会基盤

損傷力学を援用した構造材料の非破壊診断技術の開発 ~ 非破壊・非接触損傷度診断技術の構築 ~

農学部 流域環境学プログラム

施設機能工学研究室

自然科学系 教授

鈴木 哲也 SUZUKI Tetsuya

関連URL:
http://www.agr.niigata-u.ac.jp/~t-suzuki/index.html

専門分野 材料科学、損傷力学、非破壊検査工学、農業土木学
キーワード 弾性波動論、信号処理、画像解析、性能評価、機械学習、深層学習、非破壊・非接触損傷度診断

研究の目的、概要、期待される効果

 橋梁やトンネル、水利施設など自然環境下に建設された社会基盤施設は、損傷蓄積により性能を低下させます。現状では、性能低下量や構造物の寿命、安全性に関する議論が十分な技術的根拠に基づくものにはなっていません。
 本研究室では、3次元画像解析技術の独自開発による各種応力場のひび割れ(クラック)発生・進展過程の動的検出法を構築しています。開発システムにより、材料や構造部材の応力-ひずみ挙動の精密評価を可能にしました。計測実績のある材料には、鋼材、コンクリート、木材(CLT含む)地盤材料および複合部材(鋼コンクリート部材など)です。一例として図1から図3は、図1に示す凍害損傷が局所的に発達したコンクリート部材を対象にX線CTによるひび割れの質的評価(図2)と現地施設の画像解析によるひずみ場の非破壊・非接触検出(図3:赤色部分がひずみ集中部位)を試みた事例です。
 非破壊検査法の開発や構造材料の性能評価では、材料の変形挙動を精緻に検出する必要があります。その背景には、損傷蓄積には応力集中とひび割れ発生・進展が影響するためです。現在、開発手法はUAVと機械学習を応用し、非破壊・非接触計測技術を移動体での実現を進めています。

   
関連する知的財産論文等

(1)Suzuki, T., Nishimura S., Shimamoto, Y., Shiotani, T. and Ohtsu, M.: Damage Estimation of Concrete Canal due to Freeze and Thawed Effects by Acoustic Emission and X-ray CT Methods, Construction and Building Materials, Vol. 245, No. 10, 2020, DOI: 10.1016/j.conbuildmat.2020.118343.

(2)鈴木哲也:AE法を援用したひび割れコンクリートの損傷度評価,非破壊検査,Vol. 64,No. 6,pp. 267-273, 2015.

アピールポイント

 各種応力場における構造材料のひび割れ発生・進展過程の非破壊・非接触検出法を開発しています。画像解析や弾性波、電磁波を利用した計測・評価が可能です。

つながりたい分野

・橋梁やトンネル、水利施設など各種社会基盤施設の安全性や寿命評価法の開発を考えている民間企業、自治体との連携を希望します。


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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