研究シーズ集

共通・他の領域

公営住宅での居住性の改善と空き家問題の予防策 ~安全・健康・快適な住生活に向けて~

教育学部

飯野研究室(住居学研究室)

人文社会科学系 教授

飯野 由香利 IINO Yukari

専門分野 家庭科の住教育、住居学、建築環境工学
キーワード 住教育、住生活、住宅、住環境、公営住宅、空き家問題、地域コミュニティ、防災活動

研究の目的、概要、期待される効果

 社会における高齢化、貧困化と建物の老朽化などの動向を踏まえて、本研究室では人々が安全で快適に住まうことのできる拠点作りや地域コミュニティの形成を目指して実践研究を行っています。例えば、公営住宅の自治会と協働して、集会所の温熱環境改善のために床面に断熱材とカーペット及び小屋裏に断熱材を敷設、冬期に窓面に断熱材やすきまテープを設置、夏期における通風時及びエアコンと扇風機との併用時の温熱環境の改善策の提案などを行い、集会所を住民の生活拠点(自治会活動や子どもの居場所、及び省エネな場所など)にするための仕組み作りや防災活動の支援を行っております。さらに、住環境で問題になっている夏期の熱中症対策や冬期のヒートショック対策を提示し、実測やアンケート調査などにより検証を行っています。  
 一方、人口減少に伴う空き家問題は自治体の都市計画の実施及び地域の治安や良好な景観の確保を妨げ、財政上の大きな負担になることが懸念されます。空き家問題の対策はリノベーションやリフォームが多いですが、実施数は限定的で時間も労力もかかります。高齢者に向けた空き家問題の周知啓発活動と、家主が自主的に持ち家の相続や処分を考える予防的な仕組みを考案し、自治体への取り組み方法の提案を行っています。

【集会所の温熱環境改善】

【空き家問題での周知啓発活動と予防策の提案】

   
関連する知的財産論文等

被災地外の避難所における生活環境の実態(東日本大震災合同調査報告書, 建築編8, 2015)

新潟県営住宅における居住問題と集会所の多目的活用に関する研究(日本建築学会北陸支部報告集, 62号, 2019)

周知・啓発による空き家問題の予防策の検討(新潟大学教育学部紀要, 第12巻, 1号, 2019)

アピールポイント

居住者の観点から、居住性や住環境の問題及び社会や地域の諸問題について、実測・アンケート調査などにより把握し対策などを提示する研究と、実践的な活動を行っています。

つながりたい分野

公営住宅における住環境の改善や地域コミュニティの形成及び防災体制の構築を一緒に行える自治体。空き家問題の予防的な取り組みに賛同・実践していただける自治体


お問い合わせは
新潟大学社会連携推進機構
ワンストップカウンター まで 
onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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