
医療・健康・福祉
2025.04.23
ヒト運動時の体温・呼吸・循環調節反応に関する研究
教育学部
運動と環境生理学研究室

天野 達郎
AMANO Tatsuro
人文社会科学系 准教授
研究の目的、概要、期待される効果
夏の暑い環境下で運動を行うと体温が過度に上昇し、運動パフォーマンス低下や熱中症の危険が高まります。熱中症を予防するには発汗や皮膚血管拡張といった熱放散機能をよく理解し、高めることが重要です。私達の研究室では、発汗を中心に、体温・循環・呼吸調節反応から統合的にヒトの生体調節機構について研究しています。
具体的に測定する生理反応として、深部体温、皮膚温、局所発汗量、活動汗腺数、単一汗腺の発汗量、汗の塩分濃度、皮膚血流量、酸素摂取量、心拍数、血圧などがあります。医師や看護師と協力しながら採血をしたり、汗腺・皮膚血管を対象とした薬理研究も行っています。
人の生理反応を調べることは新たな製品開発や健康の維持増進などに貢献できると思います。最近の研究テーマは以下のようになります。
・発汗のメカニズム解明
・汗腺への効果的な経皮薬剤送達法の開発
・水分保持効果の高い新しいスポーツ飲料の開発
・発汗による局所・全身の塩分等の損失量測定
・熱中症予防のためのウェラブルデバイス開発に向けた基礎研究
・子どもの熱中症予防のための研究(体温調節機能、体水分、暑熱環境暴露など)
・スポーツ用衣服やシューズの機能性評価
関連する知的財産論文等
- ・論文一覧
アピールポイント
発汗に関する研究では、ヒトin vivoの実験をすることができます。汗以外にも統合的にヒトの体について研究するノウハウがあります。
つながりたい分野
- ・皮膚科学、衣服、食品、産業労働、運動・スポーツ、熱中症予防、健康の維持増進といった分野でのつながりを期待しています。
お問い合わせは新潟大学社会連携推進機構ワンストップカウンターまで
onestop@adm.niigata-u.ac.jp